この演習の目的はCISCOのより様々な操作方法について学びます。
今回の実習では、CISCO Routerの様々なコマンドをを学びます。
CISCO Routerは、次の二つのconfiguration (設定)情報をもっています。
CISCOの実行時の設定のこと。CISCOは、このrunning-configの内容に従って振舞う。
また、config modeで、変更できる内容も、このrunning-configの内容である。
この設定は、dymamicなmemory(2)に保存されているため、power off時に、その内容は失われる。
放っておくと、情報が失われるので、絶えず( dymamic ==動的に.. )その記憶を更新(同じ内容を書き直す... )必要があるが、static memoryに比較して、安価で、高速なことが多い。
電源が消されると、更新がなされなくなるため、記憶内容は失われる。
普通のmemoryといえば、このdynamic memoryのことを指す。
次の実験を行いなさい。
config modeに移り、hostnameを変更しなさい。
hostname cisco-YYYY
ただし、YYYYは、自分の学籍番号。
前述のように、config modeで、変更できる内容は、running-configだけである。しかし、この内容は、power off時に失われ、power on時にstartup-configの内容で上書きされる。
そこで、startup-configの内容を変更する方法が必要であることがわかる。
実は、running-configと異なり、startup-configの内容は、一部だけを変更することはできない。
変更できるのは、「まるまる、running-configと同じにする」という方法だけである。
それには、copyコマンドを利用(3)する。
copy running-config startup-config
もちろん、この逆も可能で、
copy startup-config running-config
として、running-configの内容を、startup-configの内容に書き戻すこともできる(4)。
コマンドとしてのcopyコマンドは、以下に説明するように、非常に多様な機能をもっている、新しいコマンドである。
しかし、便利なことは、時に危険をもたらすことが多い。
今回の例も、それで、copyコマンドで、configurationをcopyする時に、running-configや、startup-configの名前を誤ってtypoすると、悪影響が生じることがありうる。
これに対して、古いコマンドである、write命令は、単に、writeと実行するだけで、running-configの内容を、startup-configに書いてくれる。
writeは、単機能のコマンドでしかないが、それだけに、分かり易く安心して利用できるコマンドである。古いコマンドでもあり、将来利用できなくなる可能性があるが、初心者の内は、copyを使うより、writeの方が安全は安全である。
次の実験を行いなさい。
CISCOの設定ファイルは、CISCO自身だけでなく、Network上の他のHostに置くことも可能です。このためにtftpを利用します。
と同様にして、CISCOをNetworkに接続しよう。
Windows用のtftp serverを入手し、自分のWindows PCにInstallしょう。
そして、tftp serverを起動しよう。
copyコマンドを利用すると、running-configやstartup-configの内容をNetwork経由で、tftp serverとやりとができます。
copy startup-config tftpとして、startup-configの内容をtftp serverに転送しよう。
cisco-YYYY#copy startup-config tftp Remote host []? xxx.xxx.xxx.xxx Name of configuration file to write [cisco-yyyy-confg]? startup-YYYY Write file startup-YYYY on host xxx.xxx.xxx.xxx? [confirm]
ここで、xxx.xxx.xxx.xxxは、tftp serverのIP Address (つまり、自分のPCのIP Address )となる。また、YYYYは、自分の学生番号にしよう。
tftp server (自分のNote-PC )に、新たに、startup-YYYYができていることを確認しよう。
また、この内容をメモ帳等で確認し、これが、startup-configと同じものであることを確認しよう。
startup-YYYYをWindows上で、Copyし、new-startup-YYYYを作ろう。
メモ帳等で、new-startup-YYYYの内容を書き換えてみよう(例えば、hostnameを、new-cisco-YYYYとする)。
これまで、CISCOの設定は、Console Cableを用いて行ってきたが、Networkに接続されているCISCOは、Network経由で、設定を変更することができる。
CISCO Routerに次の設定を追加しよう。
line vty 0 4 password XXXX login
ただし、XXXXの部分はパスワードで、これは、実習時に伝える。
この設定により、CISCOにNetwork経由で、設定が可能になる。
windowsから、telnet (または、teratermでもよい)を利用して、CISCOに接続してみよう。passwordを聞かれるが、それは、上記の設定した内容でよい。
そうすると、あたかも、Console Cableで接続できたかのような状態になる。
他の人のCISCOのIP Addressを聞いて、他の人のCISCOに入ってみよう。