この演習の目的は、前回の演習に引き続き、tcpdumpを利用して、Hub, Switch, Routerによって、コリジョンドメイン、ブロードキャストドメインがどのように分割されるかを確認することです。
HubとSwitchがIP Network的に透明(1)ですが、Routerは、見えます(2)。
このRouterによって、ブロードキャストドメインさえも分割されることを確認します。
あってもなくても、IP Network的には単なる線と区別できないことを意味します。
実際、二台のPCを繋ぐだけであれば、Cross Cableが一本あればよく、Hub/Switchは不要です。
このため、通常「Networkの論理図」には、Hubや、Switchを明示しません(単に「線」として表すことが多い)。
つまり、Routerには、IP Addressが振られ、IP Addressを使って、区別することが可能だということです。
逆に、HubやSwitchには、IP Addressを付ける必要はありません(もちろん、Hub, Switch自身と通信をしたい場合[SNMPを利用するなど..]の場合は、IP Addressを設定する必要がありますが、設定しなくても、中継装置としては問題なく動きますし、そもそもIP Addressを設定できない[SNMPなどが利用できない] Hub/Switchもありますし.. )。
Router 1台( Linux-R : Linux-PCにEthernet Cardを二枚挿して作る)に二台のHubを接続して、二つのNetworkを作る。
一方のHubに、tcpdump可能なLinx-Xと、もう一台Host (Linux-Y)(3)を付け、他方のHubにも二台のHost ( Linux-A, Linux-B )を付ける。
(tcpdump) Linux-X Linux-Y [192.168.1.1] [192.168.1.2] | | >-------+------------+------------------+-----------------------< | 192.168.1.0/24 [192.168.1.253] Linux-R [192.168.2.253] | >-------+------------+------------------+-----------------------< | | 192.168.2.0/24 [192.168.2.1] [192.168.2.2] Linux-A Linux-B
Linux-X側で、次のようにしてtcpdumpを実行する。
[root@Linux-X /root]# tcpdump -n -i eth0
tcpdumpと反対側にあるHost (Linux-A)から、他のHost ( Linux-B, Linux-Y )に対してNetworkコマンドを実行し、パケットを送ってみよう。
また、Linux-Aで、routedを起動し、RIPのブロードキャストが、tcpdumpの出力に現れないことを確認しよう。