2003/10/21 是まで三日日、固有値をやった。 この後は、最後のトピックを除けば、ほとんどは、補間法の応用と言える。 本日は、補間法について == 実験を行うと、有限個の観測点での値が得られる ( これが、関数関係にある と仮定して.. )。 観測点でない点での値を予測したい 観測点での値の値を利用して予測する。 => 補間法 一番単純な場合 関数関係が一次式だと思う 線型(一次)補間 ( 観測点が、3 個以上であるとして.. ) 二次式だと仮定 二次補間 一般に、n 個の観測点が与えられれば、それを通る n -1 次 多項式が得られる。 n 次補間 関数電卓がなかったころ.. 関数表を調べ、線型補間法で、欲しい値を求めた。 # 他にも、積分、微分にも、この考え方が応用できる。 # 本日は、関数補間。 == n 個の観測点が与えられたときに、その点を通る n -1 次多項式を求めるには どうするか ? ( 多項式近似 ) 2 点の場合 => 直線の方程式 y - f(x_0) = \frac{f(x_0)-f(x_1)}{x_0-x_1}(x - x_0) 3 点の場合 二次式なので、 y = f(x) = A x^2 + B x + C とし、観測点の値 (a, y_a), (b, y_b),(c, y_c) を代入すればよい。 y_a = A a^2 + B a + c y_b = A b^2 + B b + c y_c = A c^2 + B c + c が成立するので、これから、未知数 A, B, C に関する連立 方程式を解けば良い。 # 観測点の外側は、「補外」と呼ぶことがある。 # 他項式近似の場合、「補外」は、精度が悪い場合がある。 # 特別扱いが必要な場合が... 一般に、n の場合も、理論的には、拡張できるが... => 数値計算的な落し穴 x^n という数は、非常に大きな数になる.. ( n = 100 の時 x = 10, 10^(-1) では、 係数値が、10^{200} 位の差になってしまう.. ) # 絶対値の大きい数の差を計算すると ( 桁落ちが生れて.. ) # 数値計算が不安定になる。 => 係数行列が数値計算的に難しいものになる。 # 上手にスケーリングできれば良いのだが.. # 一般には、難しい ではどうする ? Text p.98 ラグランジェ補間 観測点の 一点の x の値でのみ 1 になり、他の観測点では、 0 となる関数を考える。 観測点の x 座標が x_1, .., x_n の時 g_i(x_j) = \delta_{ij} となる関数があるとする。 # これは、正規直交係になっている。 # f, g の内積は、\Sum_{i=1}^n f(x_i) g(x_i) # で定義する。 この関数を組合せると、求める補間多項式が得られる。 y_i = f(x_i) の時、 F(x) = \Sum_{i=1}^n y_i g_i(x) とすれば、これは、求める関数。 # つまり.. # F(x_i) = y_i # となっている。 # 問題は、g_i(x_j) をどうやって、求める ? # 求められるだけでなく、数値計算的にも問題ないか ? \phai(x) = (x-x_1)(x-x_2)...(x-x_n) は、観測点 x_1, .., x_n で 0 になる。 そこで、 g_i(x) = \lim_{ t \rightarrow x_i } \frac{\phai(x)}{\phai(t}}\frac{(x_i-t)}{(x-x_i)} とすれば Okey この g_i は、(数値的にも..)簡単に計算できる。 # なぜ、素直に連立方程式を求めるとだめなのに、これは Okey ? # 式が (x_n - x_{n-1}) の形のものの積 # それほど、絶対値が大きくならない # # 普通は、x_i が sort されている # => 数値計算的に、安定する。 ## 結局、計算機で表現できる数値範囲が有限だから。 ## => 無限に表現できれば ( つまり数学的には.. ) ## どちらの方法も結果は同じ。 ## 数値計算の場合は、 「表現できる数値範囲が有限」であ ## ることを意識する必要がある点が難しい。 g_i(x) は、直交基底 # 旨い方法... !! # 与えられた解を求めるのに、「自分に都合の良い # 関数を考え、その関数から、求める解を構成する」 # という考え方は重要 !! 直交基底を用いる方法は、色々な応用がある。 # フーリエ変換など.. == 実験の結果から法則を導くには ? 観測結果には、誤差が入っている。 n 点の観測点を用いて、n -1 次の多項式近似をしても意味がない 現象をそのものを観測するのではなく、「誤差」観 測していることになる.. 多項式の問題点 # 次数が高くなると.. 内点の場合は、観測点で抑えられるため、精度が高い 外点の場合は、「暴れる」ことがある。 # 精度がすぐに悪くなる.. 多項式近似では、n 点の観測点で、n-1 次式が決り、次数が簡単に増大する => 暴れる原因 なぜ、次数が多くなる 全ての区間を一つの式で表現している => 区分を分割すれば、( 個々の区分では.. ) 観測点が減る => 次数がへる。 関数を区間的に近似する考えかた => スプライン補間 n 次スプライン補間 n + 1 個の未知数 n 点と、両側との微分係数が一致するようにする => 滑かな接続が可能 ( 解析接続 ? ) # 元々、微分不能な点があっても、微分できる近似 # 関数が作れる。 一般には、3 次補間 3 点 + 微分係数の一致 => 「自在定規」 # 一般に、n 回微分まで、一致するスプラインが可能だが.. # 「図形を描画」するなら 3 次で十分 # 他に、(ニュートンの差分, エルミート)多項式補間法もあるが、一 # 般に高次の多項式を補間で利用することはない ( 高次だから.. ) # ので、ここでは説明しない。 ## どうぜ、結果は、同じ.. # 多項式近似で利用されるのは、スプラインの方が主 == [演習] Text p.104