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情報通信ネットワーク論[演習](2003/07/11)
Ver. 1.1

2003年7月11日
栗野 俊一
日本大学 理工学部 数学科
kurino@math.cst.nihon-u.ac.jp
http://edu-gw2.math.cst.nihon-u.ac.jp/~kurino/2003/ccna/ccna.html
情報通信ネットワーク論2003/07/11 の資料

目次

お知らせ

  1. 広範なWindowsプラットフォームに「緊急」の脆弱性なんだそうです。

    何時ものように、Windows Updateをしておきましょう。

  2. 夏期休暇中の自主ゼミについて。

    もし、ccnaの実習の補講等(1)の講習会を希望する場合(2)は、次の条件を満足してください。

  1. 計算機に関係していれば、だいたいOkeyです。例えば、「Java言語の講習」とか、「Web Sever構築」など...。
  2. 希望がない限り、開かれることはありません。
  3. 一応、僕にも都合があるので、第二、第三候補を用意する。

    いずにせよ、8/3以後となる。

  4. e-mailでOkeyですが、ちゃんとSubjectで解るようにしないと見落される可能性がある。

Routing Protocol

Routing Protocol とは

Routing Protocolとは、Routerが、自分自身のForwarding Tableを自動的に作成、更新することを目的に、Router間で情報( Routing Informationと呼ぶ)を交換する際に利用されるProtocolである(5)

Routing Protocolには、それが利用される状況並びに、そのProtocolがRouting Tableを作成するために、用いられるアルゴリズム、あるいは、交換される情報の違いによって、幾つかに分類される。

  1. これに対して、RoutingされるProtocol (例えば、IPやIPX )をRouted Protocolと呼ぶ。

    なお、以下では、IP Protocol用のRouting Tableのみを議論する。

Routing Protocol の分類

IGP と EGP

Internetでは、複数の組織がかかわっており、それぞれ異なるNetworkの運用方針(6)で、運用されている。

そこで、統一的な一つの運用方針の元に運用されているNetwork GroupをAS ( Autonomous System :自律システム)とよび、AS内のRoutingとAS間のRoutingを区別して扱う(7)

AS内部のRoutingを行うために、利用されるRouting ProtocolをIGP ( Interior Gateway Protocol )と呼び、AS間Routing行うために、利用されるRouting ProtocolをEGP ( Exterior Gateway Protocol )と呼ぶ。

CCNAでは、ほとんどIGPのみを扱う。

  1. ここでは、Network Routing Policyのことを念頭に述べている。

    Network Routing Policyを端的に述べれば、そのNetworkに出入りするパケットをどのような経路で伝達して行くか(あるいは伝達を拒否するか.. )を決定する方針のことである。

  2. これによって、AS内部のRoutingがAS間のRoutingから遮蔽され、またAS内部では、AS内という狭い範囲を考慮すればよくなるので、両方共、簡素化されるというメリットが生じる。

    これを二階層Routingと呼ぶ。これは、モジュール化の一種である。

DV .vs. LS

Routing Protocolでは、そのProtocolを利用して交換される情報( Routing Information )の形式の違いにより、次の二つに大きく分類される。

Distance Vector型

Routing Informationとして、宛先Network addressと、そこへ到達するために、どれ位のコストがかかるか(距離が遠いか? )を、互いに交換しあい、同じ宛先に対して、複数の経路がある場合は、コストが最小のものを選ぶ。

宛先に対する距離( Distance )の表( Vector )を交換するので、この名前がある。

Link State型
Routing Informationとして、「どことどこのNetworkが接続されているか?」あるいは、「その接続( Link )は継がっているいるかどうか( State )」を互いに交換し、その情報に基き、(AS内の) Network全体のTopologyを全て把握した上で、最適な経路を計算する。

様々な Interior Routing Protocol

RIP

DV型の典型的なRouting Protocol。広く利用されている。

VLSMが利用できない。

OSPF

LS型の典型的なRouting Protocol。広く利用されている。

VLSMが利用できる。

IGRP

DV型のRouting Protocolで、CISCO独自。

IP Network Structure

class

Internetでは、当初、IP Addressを、その先頭のbitパターンにより、所属する自然なNetwork Address(8)を固定する方法が取られていた。

class A
class B
class C
  1. 実際に決めているのは、Netmask (の長さ)である。

subnet

VLSM

CIDR