# 大幅に遅刻 == 連立方程式を解く A x = b の形、 拡大係数行列 \~A = (A|b) を作り、標準形にする ( ただし、列の操作は、交換のみ [ 交換を行うと後で変数の交換が必要になる] ) r 個 1 0 | b_{1,r+1} .. b_1n | d_1 .. | | \~A |~~~> \~B = ( 0 1 | b_{r,r+1} .. b_rn | d_r ) = (B|d) -----+-------------------+---- | | d_{r+1} 0 | 0 | .. | | d_m rank A = rank B = r rank \~A = rank \~B = { r ( d_{r+1} = .. = d_n = 0 ) r+1 ( それ以外 ) 答は、\~B の形を見ながら考える。 (1) rank \~B = r+1 の時 解は存在しない : 「不能」と答える [答] 不能 (2) rank \~B = r の時 x_{r+1} = \alpha_{r+1} .. (*) { x_{n} = \alpha_{n} x_1 = d_1 - b_{1,r+1} \alpha_{r_1} - .. - b_{1,n} \alpha_{n} .. x_r = d_r - b_{r,r+1} \alpha_{r_1} - .. - b_{r,n} \alpha_{n} となる。 更に r によって場合分け (2-1) r < n の時 解が無数に存在する : 「不定」 # 「解なし」ではないことに注意 !! # さらに大学では、その無数にある解の一般形を書く必要がある [答] ( 上の (*) の式 ) で自由度が n-r (2-2) r = n の時 解法はただ一つに定まる。 [答] x_1 = d_1 .. x_n = d_n # 実は、上の (*) がこの形になる [まとめ] A:(m,n) 型, rank A = r の時 rank A | rank \~A | Ax = b の解 -------+----------+------------ r | r+1 | 不能 r \~A\~x = o の解は一つ proof) A:正則 <-> rank A = r <-> 解が唯一つ [定理] A:(m,n) 型 rank A <= min{m,n} 特に \~A : (n,n_1) 型の時、 rank \~A <= n == # ここから暫く特別な ( b = 0 となる ) 連立方程式だけを考える [定義] 連立方程式 Ax = b で b = 0 となる Ax=0 を「斉次一次方程式系」と呼ぶ [定理] 斉次一次方程式系 は x=0 という解を必ず持つ。この解は「自明な解」と呼ぶ。 斉次一次方程式系が自明な解と異なる解を持つ場合、その解を「非自明な解」と呼ぶ。 [定理] x_1, x_2, .., x_k が Ax=0 の解ならば、 a_1 x_1 + .. + a_k x_k も Ax=0 の解 proof) A(a_1 x_1 + .. + a_k x_k) = a_1 A x_1 + .. + a_k A x_k = 0 [まとめ] A:(m,n) : rank A = r rank A | rank \~A | Ax = 0 の解 -------+----------+------------ r | r + 1 | この場合はありえない r < n | r < n | 不定 (自明でない解を持つ) r = n | r = n | 自明な解のみ [定理] A x = 0 (4) rank A = r ならば、(4) は、n - r 個の線型独立な自明でない解 x_{r+1}, .., x_n をもち、任意の解は、これの線型和で表すことができる。 proof) r 個 1 0 | b_{1,r+1} .. b_1n | 0 .. | | \~A = ( 0 1 | b_{r,r+1} .. b_rn | 0 ) -----+-------------------+---- | | 0 0 | 0 | .. | | 0 ^ 定数部は 0 になる なので、 -b_{1,r+1} -b_{1,n} .. -b_{r,r+1} -b_{r,n} x = \alpha_{r_1} ( 1 )+ .. _ \alpha_{n} ( 0 ) 0 0 .. .. 0 1 が解。ここで、それぞれのベクトルを x_{r+1} .. x_{n} とすれば、これは 方程式の解で、独立で、しかも、全ての解を表している。 [定理] n>m ならば (4) は自明でない解を持つ (proof) r = rank A <= min(m,n) = m < n m=n の時 Ax=0 が自明でない解をもつ <-> A が正則でない proof) 自明な解しかない <=> r = n <=> A:正則 # 斉次の場合は必ず解がある [定理] A:正則 <=> 「x\ne 0 => Ax \ne 0」 || || Ax = 0 が自明でない解しかない 二つの連立方程式 Ax = b (4) Ax = 0 (1') を考える。 [定理] (1') の一つの解を x_0' を固定すると、 (1') の任意の解は、 x_0 + (4)の解 の形。 Proof) y を (4) の解とすると、 A(x_0+y) = A(x_0) + A(y) = c + 0 = c よって x_0 + y は (1') の解法 逆に x を (1') の解とすると y = x - x_0 とすれば、 A y = A x - A x_0 = c - c = 0 よって y は、(1') 解となる。 よって、 x = x_0 + y == [試験の話] 基本変形 rank を求めよ 逆行列を求めよ 一次方程式... (出ない) # 後期の試験範囲に入る 距離の計算 正射影 線型変換に対応する行列を求める 内積/外積/行列式 「示せ」がある