# 30 分も遅刻した 計量同型 == # ユニタリ : 内積をかえない変換 [定理] V, V' : n 次元 K-計量空間 => V, V' は計量同型 V : 計量空間 (E;\phi), (F,\psi) : 正規直交基底 P:基底の取り換え行列 E->F の行列 T_P : 計量同型写像 (Px,Py) = (x,y) よって、P はユニタリ行列 [定義] V:(実)計量空間 T: V -> V への計量同型変換 を、 V のユニタリ(直交)変換 と呼ぶ。 == # 等長変換: 長さをかえない変換 T : V の線型変換 が長さをかえないとする |Tx| = |x| (\forall x \in V ) すると、 これは、ユニタリ変換になる proof) T が同型変換であることを示す。 まず、|T0| = |0| - 0 なので、|T0| = 0 である 一方、|x|=0 ならば x=0 なので、T0 = 0 となる。 T0 = 0 なので、一対一がいえる 次に、V は次元が有限なので、一対一ならば上への写像 よって、同型 よって、定理(?) [定義と同値な定理] より (Tx、Ty) = (x,y) [定理 6.6] V のユニタリ変換 T の任意の直交基底 (E;\phi) に関する行列 A は、ユニタリ行列 proof) T V ----> V |φ |φ v v K^n -> K^n T_A = φTφ^{-1} : 計量同型 ∵) φ も T も ( φ^{-1} も..) 計量同型なので、その合成も計量同型 == [例 7] 1, cos(kx), sin(kx) ( k = 1,2,..,n ) ( これは 2n+1 個 ) の線型 結合の全体 V は 2n+1 次元 実線型空間 # 実際は、これらが独立であることを示す必要があるが、それはほぼあきらか # これに、内積を入れる f,g \in V に対して、内積 (f,g) を次のように定義する (f,g) = \int_{-\pi}^{\pi} f(x)g(x) dx # これが、内積の性質を満すことは確認する必要がある # 細かい点は、微積の内容で... # この空間に、線型写像を入れる 平行移動 T を (T f)(x) = f(x+c) とする。 T は V の線型変換になる。 # T が線型性(和とスカラー倍が外にでる)が成立することはあきらか # 問題は T(V) が V の中にはいるか ? # これは確認する必要がある # 確認するのは、基底で十分。 T 1 = 1 \in V T cos(kx) = cos(kx+c) = cos(kc) cos(kx) - sin(kc) sin(kx) \in V T sin(kx) = sin(kx+c) = sin(kc) cos(kx) - cos(kc) sin(kx) \in V T は直交変換 proof) f,g \in T に対して (Tf,Tg) = \int_{-\pi}^{\pi} f(x+c)g(x+c)dx t = x+c とすれば = \int_{c-\pi}^{c+\pi} f(t)g(t) dt = \int_{c-\pi}^{c+\pi} f(x)g(x) dx = \int_{-\pi+c}^{\pi} + \int_{\pi}^{\pi+c} = \int_{c-\pi}^{\pi} + \int_{-\pi}^{c-\pi} = \int_{\pi}^{\pi} = (f,g) # 次に直交基底を作ることを考える(結構面倒..) まず、 \int_{-\pi}^{\pi}\sin{kx}dx=0 \int_{-\pi}^{\pi}\cos{kx}dx=0 \int_{-\pi}^{\pi}\cos{kx}\sin{lx}dx=0 # 奇関数だから.. ) \int_{-\pi}^{\pi}\cos{kx}\cos{lx}dx = 1/2 \int_{-\pi}^{\pi}(cos(k+l)x - cos(k-l))dx 0 ( k \ne l ) = { \pi ( k = l ) \int_{-\pi}^{\pi}\sin{kx}\sin{lx}dx = 1/2 \int_{-\pi}^{\pi}( - cos(k+l)x + cos(k-l) )dx 0 ( k \ne l ) = { \pi ( k = l ) よって、 1, cos(kx), sin(kx) は互いに直交している。よって、あとは正規化するだけ e_0 = \frac{1}{\sqrt{2\pi}} e_{2k-1} = \frac{1}{\sqrt{\pi}} \cos{kx} e_{2k} = \frac{1}{\sqrt{\pi}} \sin{kx} すれば、正規直交系になる。 E に関する T の行列 A を考える 1 0 0 0 A = ( 0 cos{c} sin{c} 0 0 -sin{c} cos{c} 0 0 0 0 cos{2c} sin{2c} 0 0 0 0 -sin{2c} cos{2c} 0 == 今日の内容は、来年もう一度やるけど「いちおうやっている」ことに注意 == 前回の小テストの内容 基底の取り換え 線型変換に対応する行列 シュミットの直交化 => 途中の計算のプリントを作成する => 確かめ算