# また、遅刻 4. A : (l,m) 型, B : (m,n) 型 の時、 rank A + rank B - m \le rank AB \le min(rank A, rank B) proof) T_B(K^n) = W とする。 rank AB = dim T_{AB}(K^n) = dim T_A(T_B(K^n)) = dim T_A(W) \le dim W = dim T_B(K^n) = rank B すなわち rank AB \le rank B 一方、 rank AB = dim T_A(W) \le dim T_A(K^n) = rank A よって、 rank AB は rank A, rank B の双方より小さいので、与えらた命題の右辺が成立。 rank B - rank AB = dim W - dim T_A(W) = dim W \cap T_A^[-1}(0) \le dim T_A^[-1}(0) = dim K^m - dim T_A(K^n) = m - rank A よって、 rank A + rank B - m \le rank AB なので、左辺が成立。 # 利用しているのは、 # rank A = dim T_A(K^n) # n = rank A + dim T_A^{-1}(0) # の二つだけ。 ## 後、 ## A \sub B => rank A \le rank B ## も利用。 5. | rank A - rank B | \le rank ( A + B ) \le rank A + rank B proof) A の中の独立な列ベクトルの個数を p 個、そのベクトルを a_i ( i = 1 .. p ) B の中の独立な列ベクトルの個数を q 個、そのベクトルを b_j ( j = 1 .. q ) とする。 A + B の列ベクトルは、a_i と b_j の線型和で表現できる よって、 rank(A+B) \le p + q これで、右辺が成立。 これより、 rank A = rank ( A + B - B ) \le rank (A+B) + rank(-B) = rank (A+B) + rank(B) よって、 rank A - rank B \le rank (A+B) A と B を交換して、 rank B - rank A \le rank (A+B) よって、 | rank A - rank B | \le rank (A+B) これで、左辺が成立する。 6. A : (m,n) B : (n,m) m < n とする。 イ) AB は正則でない proof) rank A \le min (m,n) = m rank B \le m より、4. から rank AB \le m < n よって、 rank AB \ne n ここで、BA は n 次正方行列なので、 BA が正則 <-> rank BA = n であるが、 rank AB \ne n なの、AB は正則でない ロ) AB は m 次正方行列 AB が正則 <-> rank AB = m なので、AB が正則になるための条件は、 m = rank AB \le min( rank A, rank B ) \le m であり、 rank A \le m rank B \le m なので、すくなくても rank A = m, rank B = m でなければならない。 # しかし、これは必要条件でしかなく、十分でないので、もう少し条件を調べる rank AB = m = dim (K^m) || dim T_{AB}(K^m) よって、 Ker T_{AB} = {0} よって、 T_B(K^m) \cap T_A^{-1}(0) = {0} ということで、 AB が正則である <-> rank A = m rank B = m T_B(K^m) \cap T_A^{-1}(0) = {0} == 試験の話 後期の成績は主に、今回の試験の結果を利用する 範囲 : 二章の終りから p.119 まで 行列のはなしがすこし 行列式 線型空間 基底の取り換え行列 線型写像の行列