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コンピュータ概論(2002/06/26)
Ver. 1.0

2002年6月26日
栗野 俊一
kurino@math.cst.nihon-u.ac.jp
http://edu-gw2.math.cst.nihon-u.ac.jp/~kurino/comp/index.html
コンピュータ概論2002/06/26 の資料

目次

お知らせ

  1. 従って、試験期間中はコンピュータ概論の試験はありません
  2. つまり、「ファイル共有等で、データを交換すること」は、「構わない」ということです。
  3. InternetによるData通信が可で、音声等による通信は不可なのは、矛盾しているように感じるかもしれませんが、理由は二つあります。

    一つは、Internetでの情報交換は、この講義の目標の一つなので、それができるならば、結果的に試験に有利なのでは当然です。

    逆に、音声を利用した場合、他人の受験の邪魔になる可能性があり、これを禁止したいということです。

    当然のことながら、試験中は、私語厳禁です。

  4. 同じ問題がでないという保証はしません。

演習

Excel 利用法(その3)

前回の続き

前回に引き続き、Excelに関する演習を行います。

資料も、前回の「家計簿」です。

関数の利用

消費税を導入した結果と小数点が生じている。しかし、考えてみると実際に、支払いでは、整数にされている。この問題はどうすべきでしょうか?

実際は、小数点以下を切り捨てるわけですが、このような典型的なことは良くあると思われます。どうにかならないのでしょうか?

実は、このように典型的な作業をするために、Excelには、「関数」と呼ばれる仕組みが用意されており、これを利用するだけで、簡単にこの問題を解決することができます。

実際には、roundという名前の関数が用意されており、これを利用するだけです。

[演習1]

セルA1を選択(クリック)した後に、Excelの「数式バー」の左側にある、[fx]と書いてある所にマウスカーソルを移動してみましょう。おそらく、「関数の挿入」という説明が表示されるはずです。

この[fx]をクリックすると「関数の挿入」と名づけられたポップアップメニューが表示されます。

「何がしたいかを簡単に入力して、[検索開始]をクリックしてください。」とメッセージが書かれた所に、「四捨五入」と入力(5)し、[検索開始(G)]をクリックしてみましょう。

下の[関数名]の所に、ROUND, FIXED, FLOOR, INT..等が表示されるはずです。

マウスで、それらをクリックすると、下にその関数の説明が表示されます。

ここでは、ROUNDを選んで[OK]をクリックしてみましょう。

ROUNDでは、二つの引数を取ることが分かります。一つ目は、四捨五入したい数値、そして、二つ目は桁数(四捨五入をした結果の小数点以下の桁数)を指定します。

例として、数値の所に、123.456を、桁数の所に、2などと入れてみましょう。

また、次の点も確かめて見ましょう。

  1. 桁数を1にしたらどうなるか?
  2. 桁数を-2にしたらどうなるか?
  3. 桁数を0にしたらどうなるか?
  4. 数値をG3にしたらどうなるか?

関数Roundについて、だいたい理解できたら、G3?G28の値がそれぞれ、四捨五入した結果が入るようにしてみてください。

[演習2]
ROUNDの代わりに、INTも試してみなさい。
  1. その瞬間、メッセージの方は消えてしまいます。

列の集まりを対象とする関数

小計の計算をした結果、H28には、支出の合計が計算されています。このように累積を利用することによって、複数のセルの合計が計算できるわけですが、Excelには、複数のセルの値を一度に処理するような関数も用意されています。

Sumもそのような関数の一つです。

[演習3]
  1. [演習1]と同様に[fx]をクリックし、今度は、「総和」と入れてみよう。
  2. 表示された関数(おそらく、Sumだろうが.. )を選び、更に、[この関数のヘルプ]をクリックし、ヘルプを表示させてみよう。

    Sumとはどんな関数だろうか?

  3. セルA1を=sum[G3,G4,G5]としたらどうなるだろうか?
  4. セルA1を=sum[G3:G9]としたらどうなるだろうか?
  5. セルA1を=sum[G3:H9]としたらどうなるだろうか?

演習で学んだように、関数Sumは、矩形領域の左上と右下の要素を指定し、':' (コロン)をはさむことによって、その矩形全体を対象として、その全体の総和の計算を行います。

[演習4]
  1. セルI30に、G3からG28の総和が入るようにしなさい。
  2. セルI30に、H28と書くのとどちらが良いだろうか?この二つを比べた場合の利点と欠点を考えて見なさい。
  3. 支払った消費税の合計を計算したいとすれば、どのようにすればよいだろうか?
[演習5]
支払い金額について(あまり意味がないが..)次の統計情報を求めなさい。
  1. 平均
  2. 標準偏差(6)
  3. 最大値(ヒント:関数を利用する)。
[演習6]

[fx]をクリックして、「関数の挿入」を開いたところで、「関数の分類」のところを「全て表示」にすると、Excelで利用可能な関数が全て表示される。

これらについて、色々とながめて、どんな関数が利用できるかを調べておこう。

  1. これの計算式は、Webで検索のこと

条件判断

ここまでは、原則として、与えられたデータ(セル)の内容をあるがままに計算してきました。

確かに、与えられたデータに対して、計算の方法を指定し、データが変化する度に、結果が再計算されるという仕組みを考えると、これは計算機が、計算手順を記憶し、その手順に従って、人間に代わり、計算を代行しているという点に関しては、計算機本来の機能を利用しているといえます。

しかし、これまでの仕組みでは、あまりにも実直すぎます。

つまり、「判断能力」が感じられないのです。

実は、計算機には、この「判断」のための機能、「条件判定」という仕組みが用意されています。

では、早速この機能を利用してみることにしましょう。

[演習7]
  1. [演習1]と同様に[fx]をクリックし、今度は、「条件判定」と入れてみよう。
  2. 表示された関数、countif, sumif, ifのヘルプを表示させ、そこに書いてある例題を試してみよう。
  3. countifを利用して、数量の列(f3:f28)の中で、3であるセルの個数がいくつかを数えてみよう。

    その結果を、K30に入れなさい。

  4. sumifを利用して、単価の列(e3:e28)の中で、セルの値が200以上の数値があったら、その合計を計算してみよう。

    その結果を、L30に入れなさい。

  5. 項目の列(c3:c28)の空欄(これは、「上に同じ」の意味で利用している)を埋めた上で、やはり、sumifを利用し、「食費の合計」を、M30に入れなさい。

課題提出

演習7の結果を前回と同様csv形式に保存した上でe-mailで送りなさい。

課題の提出方法は、「しりとり」と同じ形式(XML 形式)でお願いします。

なお、idは、20020626001, titleはExcel:book2とします。表題に、[R]と判り易い表題をつけることを忘れないように。