情報通信ネットワーク(2005/05/13)
Ver. 1.0

目次

物理層

物理層の役割

• 本質的に「通信」を行う部分。
• 基本はハードウェアの規格となる。
• 物理層の仕様(通信手順:プロトコル)では、物理リンク⁽¹⁾の起動、維持、切断をするための、電気的、手順的、機能的条件を既定する。
• 物理層における「通信」:情報(通常は0/1 = bitの並び)を、エネルギーの強弱等に変換して、伝達する。

  →

  エネルギー( =信号強度.. )が減衰する

• 通信に利用されるエネルギーの形式は、通信媒体( Media )によって異なる⁽²⁾。

  電波(ツイストペアケーブル)

  Ethernet

  電波(真空)

  無線LAN

  光(ファイバーケーブル)

  ATM

  音(空気)

  会話

  振動(糸)

  糸電話

• 通信媒体上で交換さられるエネルギーから、コンピュータ等⁽³⁾が、情報(信号)を取り出すために、それらのエネルギーを一度、電気(電位)信号に変換する必要がある( Network Interface ⁽⁴⁾の必要性)。

  →

  糸電話では、人間が利用できる音(空気の振動)を薄い紙(Network Interfaceに相当)が、糸の振動に変換する。

  振動は、硬いものの方が減衰せずに、長距離を伝わるので、空気自身を伝わるより、糸を伝わったほうが良い⁽⁵⁾。

• 減衰したエネルギーの増幅装置:リピータとハブ
  • 情報を載せたエネルギーが伝達の途中で減衰すると、情報が失われてしまう。これは情報を伝達可能な距離を限定することになる。
  • エネルギーを(それが表現している情報と無関係に.. )増幅すれば、伝達する距離を延長することができる⁽⁶⁾。
  • 原理的にはこれで、世界中と通信ができそう( cf.アマチュアハム無線)だが、実際は色々な理由で、これだけでは駄目(な、理由は、おいおい説明する)。
  • 通信内容とは無関係に増幅するので..
    • 情報の形式に依存しない汎用な仕組が作れる。
    • 仕組を単純にできるので、コストが小さい。
    • (内容に無頓着なので..)雑音も増幅してしまう( S/N比⁽⁷⁾)を改善しない⁽⁸⁾。
• 物理層の通信手段の基本的な、二つの形式(通信相手1かnかの違い)。
  • Point-to-Point (p-to-p)⁽⁹⁾
  • Multi Media Access

• 二つの通信手段の特徴

  • p-to-p :通信相手を特定する必要がない。
  • Multi Media :同一にMedia内に複数の通信相手がいる。
    • 特定の相手を指定する( unicast )場合は、何らかの通信相手( Address )指定が必要。
    • 同一メディア内で、発信できるのは、同時に一つだけ。
    • 同時に複数相手同報する場合には便利。

  性能的には、p-to-pの方が通信上は性能が上なのだが、配線コストが高い( n台を接続するには、n(n-1)/2の配線が必要)。

• Networkトポロジィ
  • p-to-p
  • バス型
  • リング型
  • スター型(拡張スター型)

Ethernet

• 物理層とデータリンク層( IEEE 802.3 )の両方の規程を含んでいる。
• LANで、最も、よく利用される通信手段。
  • 10Base-5/2 ( BUS型)同軸ケーブル
  • 10Baset-T / 100Base-TX / 1000Base-TX ( Star型) UTPケーブル
• Multi Media Access (通信相手は複数:通信相手を区別する必要がある: MAC Addressの必要性)。
• CSMA/CD ( Carrier Sense Multiple Access with Collison Detect :キャリア検知多重アクセス/衝突検出)
• Collison Storm
• 半二重/全二重⁽¹⁰⁾
• 10Base-2, 10Mbps, 185m, thinnet(シンネット), 30台
• 10Base-5, 10Mbps, 500m, thicknet(シックネット)
• 10Base-T, 10Mbps, 100m, UTP (カテゴリィ- 3 )
• 100Base-TX, 100Mbps, 100m, UTP (カテゴリィ- 5 )
• 1000Base-TX, 1000Mbps, 100m, UTP (カテゴリィ- 5 )

FDDI

• 光ケーブル
• リング型
• 通信の機会の保証(Token)

Serial

• 対向で1対1で接続する(通信相手は一人..)。
• 遠距離間通信で利用される。
• Carriarの介在( CSU/DSU )

• • DTE ( Data Terminal Equipment :データ端末装置)

    消費者側

  • DCE ( Data Communication Equipment :データ回線終端装置)

    サービス提供者側( Clockの設定)

  • 学内からインターネットまで
    • Router
    • CSU/TA⁽¹¹⁾
    • DSU⁽¹²⁾
    • ケーブル( X.25 / V.35 )
    • Carriar ( i.e. NTT )