情報通信ネットワーク(2005/06/03)
Ver. 1.2
2005年6月3日
栗野 俊一
目次
論理層
論理層プロトコルの例
- Ethernet ( IEEE 802.3 + IEEE 802.2 )
- Token Ring ( IEEE 802.5 + IEEE 802.2 )
- HDLC ( Serial ) (1)
EthernetとToken Ringは、更に二層に分離(個々を副層と呼ぶ)しており、上位が、802.2で共通、下位が、それぞれ802.3と802.5に分離している。
論理層の働き
- 物理層の働きで、情報(0/1の並び)を伝えることはできる。
- 0/1の並びを、情報の通達(データ転送)だけでなく、通信そのもののためにも利用する
- メディアの通信速度は、必ずしもデータの通信速度にならない。
- 通信に使う情報( Header / Fooder )とデータ通信( Carry )の情報が含まれる。これらを区別する為の取り決め(プロトコル)(2)が必要になってくる。
- (共有) media (通信資源)の利用調停/仲裁
- アドレッシング
- エラー検出
- データ通知
仲裁
共有メディアによる通信資源の共有をいかに公平に行うか?
CSMA/CD
- Carrier Sense Multiple Access with Collision Detect
- Ethernetの仲介手続き
- 手続きの流れ
- 通信中のフレームが受信中かどうかをリスニング
- イーサネット上に他のフレームがない場合は、送信(3)
- イーサネット上に別のフレームがある場合は、待機、再びリスニング
- 送信中にコリジョンが発生すると停止して、待機し、再びリスニング(4)
- 特徴
- 早いもの勝ち
- 不公平の可能性あり
- 少数の場合は、効率がよい
- 多数の場合は無駄が問題に
- Time outの問題(通信遅延の上限)
トークン方式
- Token Ring/FDDIの方式
- 手続きの流れ
- トークンをリッスニング
- トークンが使用中ならば、次を待つ
- トークンが空きならば、利用の符号をと自分のデータを追加して、送信
- 自分宛のデータをもつトークンを受信したら、データをとりだし、利用の符号をクリア
- 特徴
- 公平
- 帯域の利用量が安定
- 経路の切断の問題(二重化など.. )
HDLC
全二重なので、調停の問題はない。
LAN アドレッシング
LAN (同一共有メディア)内で、通信者を特定するためIDが必要となる。
MAC ( Media Access Control ) Address : 16進12桁( 6 byte )の数値
EthernetとToken Ringで共通。
HDLCは、Addressが不要( P-to-Pなので.. )
- Unicast Address : NIC ( Network Interface Card )に予め、ユニークに一つずつ設定されている。
- Broadcast Address : ff:ff:ff:ff:ff:ff
- Multicast Address : Multicastという特別な通信のために予約されているMAC Address
自分 Note の MAC Address
自分のNote PCのMAC Addressを利用しよう。
Windows XP/2000
C:\> ipconfig /all
Windows ME/98
C:\> winipcfg
友達の MAC Address を調べよう
pingすると、一次的に、相手のMAC Addressがキャッシュされるので、通信した直後であれば、通信相手のMAC Addressを知ることができる。
arp
C:\> ping a.b.c.d
C:\> arp -a
a.b.c.dは、IP Address。
学外と通信した場合に残っているのは、Default Gateway AddressのMAC Address (5)(6)。
エラー検出
フレームデータの中に、エラーをチェックするための情報( FCS : Frame Check Sequence,またはCRC : Cyclical Redundancy Check )を追加して、問題をチェックする。
データ通知
フレームが運ぶデータのタイプ(上位プロトコル)を識別する。
対応していないプロトコルのフィルタリングを行う。
- Ethernet
- 802.2
- DSAP
- SNAP
- Ether Type
- Token Ring
- HDLC
Ethernet における通信
- 予め、割り振られているID : MAC Addressを利用。(7)
- 共有Mediaを利用した応答システム。
- Unicast ( 1 to 1 )通信( NICのFiltering.. )
- Broadcast ( 1 to全)通信(便利だけど、重い.. )
- Multicast ( 1 to Group )通信(制御されたBroadcast。流行ってない.. )
カプセル化
カプセル化とは
上位層の通信単位を下層の層で通信する時に、その中身(上位層の構造)に無関係に行えるようにするための仕組。
cf.封筒(手紙の内容を知らなくても済む.. [むしろ匿す.. ] )。
上位層のPDUにHeader (とFooder )を付けることにより、自分の層の新しいPDUを作る。
各層の通信単位 (PDU : Protocol Data Unit)
- 上層(Application層)
- データ
- 4層(Transport層)
- セグメント
- 3層(Network層)
- パケット
- 2層(論理層)
- フレーム
- 1層(物理層)
- bit列
関連 Link