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情報通信ネットワーク(2005/10/28)
Ver. 1.3

2005年10月28日
栗野 俊一
kurino@math.cst.nihon-u.ac.jp
http://edu-gw2.math.cst.nihon-u.ac.jp/~kurino/2005/ccna/ccna.html
情報通信ネットワーク2005年10月21日 のメモ

目次

Static Routing

概要

  1. 基本は、Dynamicだが、明示的に指定したい部分だけを優先的に設定するために利用する

詳細

  1. Dynamic Routingとの併用時に意味がある。
  2. maskも優先度も同じであれば、更に、何らかの理由で、どちらか一方が選ばれるかあるいは、交互に利用されたりする。

特別な経路情報

  1. ICMP Redirectにより、このような経路を一次的に保持することがある。
  2. PCで設定するのは、「default routingのgatewayのIP Address」である。

Classfull Network

  1. これは、歴史的な意味しかなく、現在は、本質的ではないのだが、現在でもこれを引ずっているものがあるので、知っておく必要がある。例えば、次のRIPを理解するには、Classを知らないといけない。
  2. default networkと呼ばれる。
  3. 現在は全て回収され、分割して利用されている。
  4. 現在は割り当て停止。回収が始まっている。日大は133.43.0.0/16。
  5. 昔の方針では最小の割り当てだが、現在は更に分割して配布。
  6. IP Multicast Addressという特別な意味で利用されている。通常のIP通信には利用されない。
  7. 予約済み(未使用)

Routing Protocol

Routing Protocol の分類

IGP と EGP

Internetでは、複数の組織が関っており、それぞれ異なるNetworkの運用方針(19)で、運用されている。

そこで、統一的な一つの運用方針の元に運用されているNetwork GroupをAS ( Autonomous System :自律システム)とよび、AS内のRoutingとAS間のRoutingを区別して扱う(20)

AS内部のRoutingを行うために、利用されるRouting ProtocolをIGP ( Interior Gateway Protocol )と呼び、AS間Routing行うために、利用されるRouting ProtocolをEGP ( Exterior Gateway Protocol )と呼ぶ。

  1. ここでは、Network Routing Policyのことを念頭に述べている。

    Network Routing Policyを端的に述べれば、そのNetworkに出入りするパケットをどのような経路で伝達して行くか(あるいは伝達を拒否するか.. )を決定する方針のことである。

  2. これによって、AS内部のRoutingがAS間のRoutingから遮蔽され、またAS内部では、AS内という狭い範囲を考慮すればよくなるので、両方共、簡素化されるというメリットが生じる。

    これを二階層Routingと呼ぶ。これは、モジュール化の一種である。

DV .vs. LS

Routing Protocolでは、そのProtocolを利用して交換される情報( Routing Information )の形式の違いにより、次の二つに大きく分類される。

Distance Vector型

Routing Informationとして、宛先Network addressと、そこへ到達するために、どれ位のコストがかかるか(距離が遠いか? )を、互いに交換しあい、同じ宛先に対して、複数の経路がある場合は、コストが最小のものを選ぶ。

宛先に対する距離( Distance )の表( Vector )を交換するので、この名前がある。

Link State型
Routing Informationとして、「どことどこのNetworkが接続されているか?」あるいは、「その接続( Link )は継がっているいるかどうか( State )」を互いに交換し、その情報に基き、(AS内の) Network全体のTopologyを全て把握した上で、最適な経路を計算する。

様々な Interior Routing Protocol

RIP

DV型の典型的なRouting Protocol。広く利用されている。

VLSMが利用できない。

OSPF

LS型の典型的なRouting Protocol。広く利用されている。

VLSMが利用できる。

IGRP

DV型のRouting Protocolで、CISCO独自。

RIP (Routing Information Protocol)

概要

  1. 今でこそ、Internet利用は、Windows PCで使えるのが常識だが、この常識は、Windows 95の時代から。それ以前は、Internet利用= unixでの利用というのが常識だった。

RIP の特徴

  1. つまり、通信相手がいるかどうかも確認せずに、アナウンスをする。もちろん、居ても、不要に(煩く)思っているかもしれないことなどおかまいなし。

RIP の挙動

経路情報の交換

Link が切れたら

  1. これによって、代替経路を自動的に発見し、利用することができるわけで、それがDynamic Routingの利点である。

RIP の周辺

無限 Count 問題

  1. 例えば、Network室で、誰かが足を引っ掛けて、Router Reの電源コードを引っこ抜き、そのまま、気が附かずに、放置してしまった..。

    これは、別に笑いごとではなく、本当によくあることだったりする..。

  2. もちろん、間違った学習であり、忘れたままであればよかったのだが..。
  3. 当然、この場合、RoutingのHop Countの最大値は、一つ増えることになる。

RIP に於ける「無限 Count 問題」を押えるための仕組

無限 Hop

Triggered Update (トリガー アップデート)

  1. 悪評は千里を走る

Split Horizon (スプリット ホリゾン)

  1. A.「奥様、あの噂、聞きました?」

    B.「何、言っているのよ、それは私が貴女に話たんじゃなのよぉ..」

Split Horizon with Poisonous Reverse

Netmask の扱い

  1. 含まれるのは、Network AddressとHop数。しかし、Forwarding Tableを形成するには、Network Addressだけでなく、Netmaskも必要なのに..
  2. VLSM (Variable Length Subnet Mask)は許されない。

参考