MinGW (2012/04/20)
Ver. 1.0b

目次

はじめに

MinGWは、OpenでFreeなC Compilerです。元々は、Cygwinという、「Windows上でUnixの環境を作る」というプロジェクトから、スピンアウトしたらしく、良く比較されています。

Cygwinは、Windows上のサンドボックス的にunix (Posix)環境を作るという形で、本来Linux ⁽¹⁾使いの僕としては、こちらの方が望ましかったのですが、教育をWindows上で行う以上、Windows Nativeなアプリケーションも作ってみたかったので、(個人的には..)中途半端⁽²⁾ではある⁽³⁾ものの、これを利用する事にしました。

インストール

ダウンロード

• MinGW の Home Pageから、mingw-get-inst のダウンロードサイトに行き、最新版をダウンロードします。

インストール

• 参考:
  • wink によるインストール動画
  • WindowsへのC言語開発環境(MinGW)の セットアップと使い方
• ダウロードしたmingw-get-inst-20111118.exeをダブルクリックして実行します。
• 設定
  • 基本は、そのまま[次へ]などを選べばよい。
  • 途中一箇所だけ、設定変更がある(Select Componentsの画面)。次のチェックボックスを選択する。
    • MSYS Basic System
    • MinGW Developer Toolkit
    • C++⁽⁴⁾

環境(フォルダ)の作成

• ソフトウェア概論では、「c:\usr\c」というフォルダに様々なファイルを置くという方針で演習を行います。このフォルダは、「ホームフォルダ(Home Folder)」と呼ぶ事にします。
• 「ホームフォルダ」は、各自勝手な場所に作っても構いませんが、僕が演習中で「ホームフォルダ」とか「c:\usr\c」と言った場合は、このソフトウェア概論で様々なファイルを置く場所をさします。
• もし、「ホームフォルダ」を「c:\usr\c」以外に置く場合は、適宜、自分の頭の中で置き換えてください。
• コマンドプロンプト(でも、なんでも自分の好きな方法で.. )で、ホームフォルダを作成⁽⁵⁾しましょう。
  ホームフォルダの作成

  c:\Users\pc>mkdir c:\usr\c
  
  c:\Users\pc>
  

ファイルのダウンロード

以下のファイルを「ホームフォルダ」にダウンロードしてください。

• mingwenv.bat : MinGWの環境( path )の設定⁽⁶⁾を行うバッチファイル。

  コマンドプロンプトを開いた時に一度だけ実行する。

• cc.bat :コンパイルを行う
• sakura.bat :サクラエディタを実行する
• hello.c :サンプルプログラム

使い方

• 基本はコマンドプロンプトで作業します。
• 準備:準備はコマンドプロンプト毎に行います。

  • 新しいコマンドプロンプトを開く。

    コマンドプロンプトが開いた所

    c:\Users\pc>
    

    pcの部分は、人によって異なるかもしれませんが、気にしない。

  • 「ホームフォルダ」に移動します。

    「ホームフォルダ」に移動

    c:\Users\pc>cd c:\usr\c
    
    c:\usr\c>
    

    これで、共通の環境になります。

  • mingwenvを実行する。
    「ホームフォルダ」に移動

    c:\usr\c>mingwenv
    c:\usr\c>
    

• コンパイル実行:以下の作業は繰返し行う事になります

  • 編集:サクラエディタで、Cプログラムのソースコード( foobar.c )を作成する

    編集

    c:\usr\c>sakura foobar.c
    c:\usr\c>
    

    サクラが起動したら、プログラムを入力し保存する。

  • コンパイル:上記で作成したソースプログラム( foobar.c )をccコマンドでコンパイルして、実行ファイルfoobar.exeを作成する。

    コンパイル

    c:\usr\c>cc -c foobar.c
    c:\usr\c>
    

    リンク

    c:\usr\c>cc -o foobar.exe foobar.o
    c:\usr\c>
    

    ソースコードファイルの名前(foobar.c)と実行ファイルの名前(foobar.exe)は、別に同じベース名( foobar )を使う必要はない⁽⁷⁾が、憶えやすいので、しばらくは同じものを利用する方針で行く。

    • 画面に何も出なければOkey。次のステップへ
    • 画面に何かでた場合は、エラーなので、メッセージを読んで問題点を理解し、再び、編集から遣り直し(編集なので、問題部分だけを訂正すれば良い)。

  • 実行:実行ファイルの実行は、ベース名だけを指定すればよい。

    実行

    c:\usr\c>foobar
    Hello, World
    c:\usr\c>
    

    もし、この結果が思い通りでなければ、やはり「編集」からやりなおす。

make

これも後日説明しますが、makeを利用すると、色々な面倒がさけられます。

• ダウンロード
  • make.bat : makeを実行する
  • Makefile : makeの動作を指定するMakefileのサンプル

• 使い方:コンパイルの時に「make」とするだけ

  make の実行

  c:\usr\c>make
  cc    -c -o hello.o hello.c
  cc    -o hello.exe hello.o
  c:\usr\c>
  

  Makefileの内容にしたがって、コンパイルが実行されている。

Links

• MinGW
• コンパイラに1円も払わない窓プログラミング
• WindowsへのC言語開発環境(MinGW)の セットアップと使い方

FAQ

• gccがないといわれてしまいます。
  • mingwを再インストールしてください。手順としては、一旦アンインストールした後に、c:\minwgフォルダを完全に削除してください。また、インストールをする場合は、「ファイルをダウンロードして、それを実行」してください。
• インストール中、黒いコマンドプロンプトが表示されているときに、エラーが表示されファイルのダウンロードに失敗しているようなのですが..
  • ファイヤーウォールや、ウィルス対策ソフトでmingw-get.exeの通信や実行をブロックしていないか確認してください。一つの方法は、一時的に、それらのセキュリティソフトを停止する事です。