Download : sample-001.c
/* * 2019/10/18 sample-001.c */ /* * 二分法による代数方程式の解法 * * 利用方法 * コンパイル * cc -I ~/c/include -c sample-001.c * リンク * cc -o sample-001.exe sample-001.c -lm * 実行 * ./sample-001.exe */ #include <stdio.h> /* * ε : EPSILON (誤差限界:これより小さい時は同じと見做す)の定義 */ #define EPSILON 0.000001 /* define でε(EPSILON)を定義 */ /* 計算結果の精度の尺度になる */ /* 残念ながら「0」にはできない */ /* 今回は 0.00001 だが、もちろん、 0.01 とか 0.00000001 にしてもよい */ /* * f(x) = x^3+2x^2-x-2 */ double f(double x) { return x * x * x + 2 * x * x - x - 2; } /* * 二分法で、方程式 f(x)=0 の解 (x0) を求める * * min < x0 < max であり f(min)<0, 0<f(max) を仮定する * * solove_binary ( double min, double max ) * */ double solve_binary ( double min, double max ) { /* f(min) < 0 < f(max) (仮定) なので、答えは [min,max] の中にある max-min < EPSILON なら、十分に精度が得られたとする そうでなければ、中点 (mid = (min+max)/2 ) での f の値 ( f(mid) ) の符号をみて、 正なら、答えは [min,mid] そうでなければ [mid,max] にある */ if ( (max-min) < EPSILON ) { /* 十分に狭い範囲にできた */ return (max+min)/2.0; /* 中点を答えにする */ } else if ( f((max+min)/2.0) > 0 ) { /* まだ大きい */ return solve_binary ( min, (max+min)/2.0 ); } else { return solve_binary ( (max+min)/2.0, max ); } } /* * main 関数 */ int main ( void ) { printf ( "方程式 f(x)=x^3+2x^2-x-2=0 の解を、区間[0,3]から探す\n" ); printf ( "f(0)=-2 < 0, f(3)=40 > 0 なので、[0,3] の中に解がある\n" ); printf ( "二分法で得られた答えは : %f になりました。\n", solve_binary ( 0.0, 3.0 ) ); printf ( "答えを方程式の x に代入すると %f なので、ほぼ答えに近い事が分ります\n", f( solve_binary ( 0.0, 3.0 ) ), ); return 0; }
$ ./sample-001.exe 関数 f(x)=x^2 を区間[0,1]で数値定積分する。 リーマンの定義に従って計算した答えは : 0.332833になりました。 解析的な計算の結果は 1/3 なので、誤差は -0.000500 になり、ほぼ答えに近い事がわかります $
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/* * 2019/10/18 sample-002.c */ /* * リーマン積分 * * 利用方法 * コンパイル * cc -I ~/c/include -c sample-002.c * リンク * cc -o sample-002.exe sample-002.c * 実行 * ./sample-002.exe */ /* * * 定積分 * \int_0^1 x^2 dx * を「数値的」に解く * */ #include <stdio.h> /* * */ #define FRACTIONAL 1000 /* 区間の等分数 */ /* * f(x)=x^2 */ double f(double x) { /* * 引数 x に対して、x の 二乗を値として返す関数 */ return x * x; } /* reman_sum ( int i, int n, double min, double max ) S_i 〜 S_{n^1} の和を計算する */ double reman_sum ( int i, int n, double min, double max ) { if ( i < n ) { /* まだ計算が必要 */ /* 注目している短冊の面積と、残りの部分の面積の和を計算する */ return reman_sum ( i + 1, n, min, max ) + f(min+i*(max-min)/n)*(max-min)/n; } else { /* もう、全て計算した */ return 0.0; /* 残る結果は 0 になる */ } } /* * リーマン積分 * * 関数の積分値が、小さな幅の短冊の面積の和で近似できる事を利用 * * solove_reaman ( double min, double max ) * */ double solve_reman ( double min, double max ) { /* min から max までを積分 基本は reman_sum に任せる */ return reman_sum ( 0, FRACTIONAL, min, max ); } /* * main 関数 */ int main ( void ) { printf ( "関数 f(x)=x^2 を区間[0,1]で数値定積分する。\n" ); printf ( "リーマンの定義に従って計算した答えは : %f になりました。\n", solve_reman ( 0.0, 1.0 ) ); printf ( "解析的な計算の結果は 1/3 なので、誤差は %f になり、ほぼ答えに近い事がわかります\n", solve_reman ( 0.0, 1.0 ) - 1.0/3.0 ); return 0; }
$ ./sample-002.exe 関数 f(x)=x^2 を区間[0,1]で数値定積分する。 リーマンの定義に従って計算した答えは : 0.332833 になりました。 解析的な計算の結果は 1/3 なので、誤差は -0.000500 になり、ほぼ答えに近い事がわかります $
/* * 課題 CNAME-02 * * 20190920 20190920-02-QQQQ.c * * printf の書式指定 * 整数値の出力書式は「%d」 * 浮動小数点数値の出力書式は「%f」 * printf の柔軟性を活用してほしい * */ #include <stdio.h> /* * */ /* * main */ int main( int argc, char *argv[] ) { int ia = 7; int ib = 15; double da = 3.14; double db = 1.59; printf ( "%d + %d = %d\n", ia, ib, ia + ib ); /* 整数型の和 */ printf ( "%f / %f = %f\n", da, db, da / db ); /* 浮動小数点数の商 */ return 0; }
/* * 課題 CNAME-03 * * 20190920 20190920-03-QQQQ.c * * scanf の書式指定 * 整数値の入力書式は「%d」 * 浮動小数点数値の入力書式は「%lf」 * !!! scanf は、printf と同程度に柔軟性があるが、これの利用は非推奨 * !!! => scanf での入力は、単体で行う事を奨励 * 入力結果は、変数に保存すが、その変数の名前の前に「&」を付ける * !!! 「お呪い」として、当分は、このまま */ #include <stdio.h> /* * */ /* * main */ int main( int argc, char *argv[] ) { int i; /* キーボードから入力された整数値を保持する整数型変数 */ double d; /* キーボードから入力された浮動小数点数値を保持する浮動小数点数型変数 */ printf ( "整数値をキーボードから入力します : " ); scanf ( "%d", &i ); printf ( "入力された整数値は %d でした。\n", i ); printf ( "浮動小数点数値をキーボードから入力します : " ); scanf ( "%lf", &d ); printf ( "入力された浮動小数点数値は %f でした。\n", d ); return 0; }
#include <stdio.h> /* 数列 1/n が、0 に収束する様子をみたい */ int main(int argc, char *argv[]) { double n; for ( n = 1.0; n < 1000.0; n = n + 1.0 ) { printf ( "1/%f = %20.18f\n", n, 1.0/n ); } return 0; }
#include <stdio.h> /* 級数 Σ 1/n が */ int main(int argc, char *argv[]) { double n; /* for 構文の制御変数としてふるまう */ double sum = 0.0; /* 変数の初期化 : 変数の宣言と同時に代入文を実行する */ for ( n = 1.0; n < 1000.0; n = n + 1.0 ) { printf ( "1/%f = %20.18f\n", n, 1.0/n ); /* 数列の表示 */ sum = sum + 1.0/n; /* 和を計算 */ printf ( "sum = %20.18f\n", sum ); } printf ( "sum = %20.16f\n", sum ); return 0; }
#include <stdio.h> /* 級数 Σ 1/n が */ int main(int argc, char *argv[]) { double n; /* for 構文の制御変数としてふるまう */ double sum; /* 変数の初期化 : 変数の宣言と同時に代入文を実行する */ n = 0.0; for ( sum = 0.0; n < 1000.0; sum = sum + 1.0/n ) { /* あまり、よくない例 (プログラムとしては、p-002.c と同様に趣旨 */ せっかく for 構文で、制御変数の操作をまとまられるのに、 その「マナー」を守っていない 読みずらい 間違いもふえる => あまり、利用しない方がよいが、「できる事」は知っておく必要がある */ printf ( "1/%f = %20.18f\n", n, 1.0/n ); /* 数列の表示 */ printf ( "sum = %20.18f\n", sum ); n = n + 1.0; } printf ( "sum = %20.16f\n", sum ); return 0; }
#include <stdio.h> #include <math.h> /* sqrt のような数学関数を利用す場合に必要 */ /* 代数方程式 a x^2 + b x + c = 0 => 解析的に解ける 解の公式を利用すればよい !! 解が異なる二実根を持つことを仮定する */ /* solve : 二次方程式の係数 a, b, c を与えると、その二つの実根を表示する 根の計算には、解の公式を使う -b +- sqrt(b^2 - 4ac) x = --------------------- 2a sqrt はあらかじめ C の数値ライブラリに含まれている関数で、 double 値の平方根を計算する 注意 : sqrt 関数の引数は、非負の double 値 */ void solve ( double a, double b, double c ) { /* 解が実根である事を「仮定」しているので、 判別式 D = b^2 - 4ac は非負として、プログラムを書いている */ /* 本当ならば、判別式の負号によって、場合分けが必要 */ printf ( "x = %f\n", ( -b + sqrt ( b * b - 4.0 * a * c ) ) / ( 2.0 * a ) ); printf ( "x = %f\n", ( -b - sqrt ( b * b - 4.0 * a * c ) ) / ( 2.0 * a ) ); } int main(int argc, char *argv[]) { double a; double b; double c; printf ( "二次方程式の係数を入力します\n" ); printf ( "a=" ); scanf ( "%lf", &a ); printf ( "b=" ); scanf ( "%lf", &b ); printf ( "c=" ); scanf ( "%lf", &c ); solve ( a, b, c ); return 0; }
#include <stdio.h> #include <math.h> /* sqrt のような数学関数を利用す場合に必要 */ /* 代数方程式 a x^2 + b x + c = 0 => 解析的に解ける => あえて、数値的に解く */ double f(double x, double a, double b, double c ) { return a * x * x + b * x + c; /* f(x) = ax^2 + bx + c */ } /* solve : 二次方程式の係数 a, b, c を与えると、その二つの実根を表示する 関数 (f(x)=a x^2 + b x + c) の連続性を利用して、二分法で解く 関数の連続性 => 中間値の定理 関数 f(x) が区間 [a,b] で連続で定義されていて f(a) < y < f(b) 時、 ある c ( a <= c <= ) が存在し、f(c) = y ほしいのは、f(x) が区間 [a,b] で連続で、 f(a) <= 0 <= f(b) と仮定して、 f(c) = 0 となる c が、「方程式の解」になる !!! 中間値の定理が、代数法手式の解の存在を保証する定理になっている !!! => 存在定理 */ void solve ( double a, double b, double c ) { /* 話を簡単するために、答えが、0 と 10 の間にある事を仮定する */ /* 答えも一つしかださない ( もう一つの答えは、みつかった一つの答えを利用して 別に求めることにする */ /* [方針] 解が区間 [a,b] にある事がわかっているときに、 [a,b] より狭い区間に解があるようにしながら、 区間の幅をへらす */ double left = 0.0; double right = 10.0; /* 仮定で、答えは、区間 [0.0,10.0] の中にある */ /* f(0.0) < 0 < f(10.0) */ /* この時点で解は、[0.0,10.0] の中にあるので、 この区間を半分して、そのどちらかにあるかを判定する */ /* 区間の半分の点での f(x) の値の負号で、 半分のどちらの区間にあるかを判定する事ができる */ double center; while ( right - left > 0.00001 ) { center = ( left + right ) / 2.0; if ( f(center,a,b,c) > 0.0 ) { /* 答えが conter の左にあった */ right = center; /* 区間の右側(right)を修正(centerに)できる */ } else { left = center; } } printf ( "解は区間 [%f,%f] にある\n", left, right ); printf ( "おそらく解は %f の付近\n", (left+right)/2.0 ); } int main(int argc, char *argv[]) { double a; double b; double c; printf ( "二次方程式の係数を入力します\n" ); printf ( "a=" ); scanf ( "%lf", &a ); printf ( "b=" ); scanf ( "%lf", &b ); printf ( "c=" ); scanf ( "%lf", &c ); solve ( a, b, c ); return 0; }
#include <stdio.h> #include <math.h> /* sqrt のような数学関数を利用す場合に必要 */ /* 代数方程式 a x^5 + b x + c = 0 => 解析的に解ける => あえて、数値的に解く a=1 b=-2 c=1 の時 x = 1.0 が解 f(0) = -1 < 0.0 f(10) > 0.0 */ double f(double x, double a, double b, double c ) { return a * x * x * x * x * x + b * x + c; /* f(x) = ax^5 + bx + c */ } /* solve : 二次方程式の係数 a, b, c を与えると、その二つの実根を表示する 関数 (f(x)=a x^5 + b x + c) の連続性を利用して、二分法で解く 関数の連続性 => 中間値の定理 関数 f(x) が区間 [a,b] で連続で定義されていて f(a) < y < f(b) 時、 ある c ( a <= c <= ) が存在し、f(c) = y ほしいのは、f(x) が区間 [a,b] で連続で、 f(a) <= 0 <= f(b) と仮定して、 f(c) = 0 となる c が、「方程式の解」になる !!! 中間値の定理が、代数法手式の解の存在を保証する定理になっている !!! => 存在定理 */ void solve ( double a, double b, double c ) { /* 話を簡単するために、答えが、0 と 10 の間にある事を仮定する */ /* 答えも一つしかださない ( もう一つの答えは、みつかった一つの答えを利用して 別に求めることにする */ /* [方針] 解が区間 [a,b] にある事がわかっているときに、 [a,b] より狭い区間に解があるようにしながら、 区間の幅をへらす */ double left = 0.0; double right = 10.0; /* 仮定で、答えは、区間 [0.0,10.0] の中にある */ /* f(0.0) < 0 < f(10.0) */ /* この時点で解は、[0.0,10.0] の中にあるので、 この区間を半分して、そのどちらかにあるかを判定する */ /* 区間の半分の点での f(x) の値の負号で、 半分のどちらの区間にあるかを判定する事ができる */ double center; while ( right - left > 0.00001 ) { center = ( left + right ) / 2.0; if ( f(center,a,b,c) > 0.0 ) { /* 答えが conter の左にあった */ right = center; /* 区間の右側(right)を修正(centerに)できる */ } else { left = center; } } printf ( "解は区間 [%f,%f] にある\n", left, right ); printf ( "おそらく解は %f の付近\n", (left+right)/2.0 ); } int main(int argc, char *argv[]) { double a; double b; double c; printf ( "五次方程式の係数を入力します\n" ); printf ( "a=" ); scanf ( "%lf", &a ); printf ( "b=" ); scanf ( "%lf", &b ); printf ( "c=" ); scanf ( "%lf", &c ); solve ( a, b, c ); return 0; }
[前回の内容] 浮動小数点数 (double 型) 「実数」に対応したデータ型 (cf. int 型は「整数」に対応) 「小数点を含む数」を扱う 構文 型を示すキーワード : double ( cf. 整数型の場合は int ) => 変数の宣言の時 例: double v; /* 浮動小数点数型の変数の宣言 */ v = 1.23: /* 小数点を含む値の代入 */ 入出力 出力 : printf ( "%f", v ); /* 浮動小数点数型の値の出力 */ => 「%f」だと小数点以下の表示の長さが足りない事がある => 「%20.15f」のように、表示の形式を指定して、より情報量の多い表示が可能 !!! 表示の桁数が少ないと、表示可能でないところの数値は、四捨五入されて表示される !!! printf ( "%3.1f", v ); !!! => 1.2 になる !!! 出力の指定が不十分だと、「実際の値と、表示される値が対応していない」可能性がある !!! => 十進法(人間が普段扱っている形)と 二進法(コンピュータが普段扱っている形)の違いも関係する !!! 1/5 => 0.2 (十進の場合は有限小数 / 二進法の場合は、無限、循環小数) !!! => 本質的に「人間がとらえる『数』」と「実際にコンピュータが保持している『数』 !!! には、微妙な差(誤差)がある !!! => 浮動小数点数の比較に 「==(等しい)」は使ってはいけない 入力 : scanf ( "%lf", &v ); /* double 型変数への浮動小数点数の入力 */ /* (実は..) 浮動小数点数型には float がある .. */ 計算 四則 : double 型同士の四則計算(和差積商 : +, -, *, / ) ができて、 結果も double 型になる cf 整数型の場合は、四則+余りの計算ができて、結果も整数型 !!! 整数型同士の割り算は、結果も整数型になる !!! 11 / 3 => 3 !!! 11.0 / 3.0 => 3.666.. 効果 # 整数が扱える # 「123」=> 「123.000」: 小数点の位置が、最後の数字の右に隠れている # <= 実は、小数点の位置が、最後の数字の左に隠れていると思う # 「123」=> 「12.3000」 # と、整数の和差に関しては、矛盾がおきない # 「123」+「456」=「579」 (普通の..)小数点が右にあって整数とする # 「123」+「456」= 12.3 + 45.6 # = 57.9 # = 「579」 # 小数点の位置が「固定」なら、整数の計算で、小数点数計算が可能 # !!! 掛け算や割り算をすると、小数点の位置を処理しないといけないので、ちょっと複雑 # !!! => できない事はない # => # 浮動小数点数:小数点の移動を自動的にやってくれる # => 小数点が、どんどん左に移動する ( その数値の絶対値は小さくなり、0 に近づく ..) # => 「収束」が扱えるようなる 浮動小数点数の導入によって「収束」が扱える => 実数の連続性 (の有限版:コンピュータ版) が扱える 「微積」や「解析学」で学ぶ内容が、そのままコンピュータで使える 数学は無限が扱えるが、コンピュータは有限にせざるをえないので、 (原理的に..)誤差を含む # 誤差を気にしない(許容する)ならば、連続が扱えると思ってよい 「収束」による「問題の『解法』」が利用できる(数学的な知識の活用) => 本日は、この部分(浮動小数点数の応用)の話をする予定 for 構文 繰り返しを表現する、別の方法 ( cf. 再帰/while ) 制御変数の操作を一箇所にまとめた「while 構文」 制御変数: 繰り返す文の中で、値が変更され、繰り返し条件の時に判定に利用される変数 => 本来は、一つとは限らないが、一つの事も多い => for 構文では、この制御変数への操作を一か所にまとめて、わかりやすくする 構文 : for ( <初期化式>; <条件式>; <再初期化式> ) { <繰返し命令> } !! 普通は、「<初期化式>; <条件式>; <再初期化式>」には、共通の変数(制御変数)が含まれる事が多い !! must ではない for 構文は、それと等価な、while 構文で書き換える事が可能(逆も真) for 構文を使う事によって、(イデオムの形で..) 書きやすく、読みやすい => 積極的に活用する # for 構文は、いろいろな良いイデオム(手本)になっているので、 # 他の人の「良い」for 構文をまねすると、プログラミングが上達する [リダイレクション] プログラムを実行する時(cf. ./p-001.exe )に、 printf による出力は、画面に表示されるが、 その後ろに "> ファイル名" を追加する (出力のリダイレクション) と、 画面に表示されていた内容が、画面には表示されなくなり、かつ、 その内容が、ファイルの中に上書して、記録される !! リダイレクションを利用すると(簡単に..)実行結果(普通、画面に表示される)を、 !! ファイルに記録する事ができる !! 結果を再利用可能 [本日の内容] 数値的解法 問題の答えを、誤差を含んだ形(ある程度の誤差を許容する形)で求める方法 <-> 解析的解法 : 誤差を含まない答えを求める方法(いわゆる、数学的な手法) # 解析的解法は、必ずしも無限を含んでいるわけではないが、 # 無限が(直接[あるいは、間接:例『実数』]的に)含まれる事が多い # => コンピュータでは扱えない # => 解析的な手法に、誤差を許容する形で、数値的な解法を作り、解く事になる 例 : 代数方程式を解く事を考える 代数方程式 : 二次方程式を解く 二次方程式ならば、解析的に解く事が可能 p-004.c では、解の公式(解析的な手法)で答えをもとめた p-005.c では、二次関数の連続性を利用して、数値的にもとめた(二分法) 1. 関数の連続性を利用している 2. 数値的なアプローチなので、誤差が生じてしまう p-006.c では、五次方程式の解を、数値的にといている => (数学) 五次以上の代数方程式には、「公式」が作れない事がわかっている => 「公式を利用して、答えを求める」という解析的な手法は適用できない (why ? : 方程式の解を求める公式は、その次数である 1, 2, 3, 4 という 自然数のもつ[方程式を解くのに都合のよい]性質を利用しているから ) <= 数値的アプローチを用いれば、解析的に求められない問題を解く事ができる。 => 「収束」を利用するので... 時間がかかる => 計算機が必要 無限にはできない => 誤差が生まれる 現実の世界への「数学」の適用 コンピュータを使って、計算量を減らし、誤差を許容する事によって、「数学が役立つ」
課題プログラム内の「/*名前:ここ*/」の部分を書き換え「/*この部分を完成させなさい*/」の部分にプログラムを追加して、プログラムを完成させます。
Download : 20191018-01.c
/* * 20181012-01-QQQQ.c * * 一つ浮動小数点数値をキーボードから入力し、その立方根を出力する * 手段としては、「二分法」を使う * * コンパイル : * cc -I ~/c/include -c 20181012-01-QQQQ.c * cc -o 20181012-01-QQQQ.exe 20181012-01-QQQQ.o * 実行 : * ./20181012-01-QQQQ.exe * */ #include <stdio.h> #include "s_input.h" #include "s_print.h" /* * */ #define EPSILON 0.00000001 /* 誤差幅 */ /* * double regula_falsi_cubic_root ( double a, double min, double mid, double max ) * double a 立方根の元になる数(正を仮定している) * double min, max 根の入る区間の範囲 * double mid min と mid の中点 * return a 立方根 * 二分法により、a の立方根を求める * 0 < min < a の立方根 < max */ double regula_falsi_cubic_root ( double a, double min, double mid, double max ) { if ( max - min < EPSILON ) { /* 十分に精度が上った */ return mid; /* 中点の値を答として返す */ } else { /* まだ、狭める必要がある */ /* min が解のどちら側にあるかを調べ.. それに併せて区間を調整 */ /* f(x)=x^3-a */ if ( mid * mid * mid - a < 0.0 ) { /* f(mid) の符号を確認 */ /* 解の左にあった */ /* ** この部分を完成させなさい */ } else { /* 解の右にあった */ return regula_falsi_cubic_root ( a, min, (min+mid)/2.0, mid ); } } } /* * double cubic_root ( double a ) * double a 立方根の元になる数 * return a 立方根 * a の立方根を求めて結果として返すが、 * 計算の基本は、regula_falsi_cubic_root にまかせる * ここでは、計算の正規化を行う */ double cubic_root ( double a ) { if ( a < 0.0 ) { /* a が負の数ならば.. */ /* -a の立方根を計算し、負数を返す */ /* ** この部分を完成させなさい */ } else if ( a < 1.0 ) { /* a が 1.0 以下なら */ /* ** この部分を完成させなさい */ /* 立方根は a と 1.0 の間にある */ } else { /* そうでなければ.. */ return regula_falsi_cubic_root ( a, 1.0, (1.0+a)/2.0, a ); /* 立方根は 1.0 と a の間にある */ } } /* * void print_cubic_root ( double a ) * double a 立方根を計算する数 * 元の数と、立方根を出力する */ void print_cubic_root ( double a ) { s_print_double ( a ); s_print_string ( " の立方根は " ); /* ** この部分を完成させなさい */ s_print_string ( " です。\n" ); } /* * main */ int main( double argc, char *argv[] ) { s_print_string ( "実数値を一つ入力してください : " ); print_cubic_root ( s_input_double() ); return 0; }
12.34
$ ./20191018-01-QQQQ.exe 実数値を一つ入力してください : 12.340000 12.340000 の立方根は 2.310850 です。 $
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/* * 20191018-02-QQQQ.c * * CSV ファイル内の総計を求める * * コンパイル : * cc -I ~/c/include -c 20191018-02-QQQQ.c * cc -o 20191018-02-QQQQ.exe 20191018-02-QQQQ.o * 実行 : * ./20191018-02-QQQQ.exe * */ /* * 第一引数で与えられた csv ファイル内の、 * A1:J10 (10x10) の行の和を J1:J10 に入れるた結果を * 第二引数で与えられた csv ファイルに保存する。 * * この課題を解く時には、 * PNAME/s_csv * に、ファイル 20191018-02-QQQQ.c, 20191018-02.csv を保存し、 * make TEST=20191018-02-QQQQ * で、コンパイル、リンク、実行を行う * 20191018-DIRout.csv * が作られ、その内容が表示されれば OK */ #include <stdio.h> #include "s_cellio.h" /* CSV ファイルの操作に必要 */ #include "s_csvio.h" /* * void sum_row ( int row, int sum, int col, int col_max ) * row 処理対象になる行番号 * sum ここまでのセルの値の和 * col 処理対象になる列番号 * col_max 最大の列番号 - 1 であると同時に、総和の保存先の列番号 */ void sum_row ( int row, int sum, int col, int col_max ) { if ( col < col_max ) { /* 列番号がまだ、最大値になっていない */ sum_row ( row, sum + s_get_cell_with_position ( col, row ), col + 1, col_max ); /* 注目している row, col の値を、*/ /* sum に加えて、次の列(col+1)へ */ } else { /* 列が最大を越えたので.. */ /* ** この部分を完成させなさい */ /* その場所に、和を記録する */ } } /* * void sum_all_row ( int row, int row_max ) * row 処理対象になる行番号 * row_max 最大の行番号 - 1 */ void sum_all_row ( int row, int row_max ) { if ( row < row_max ) { /* 行番号がまだ、最大値になっていない */ sum_row ( row, 0, 0, 10 ); /* その行の総和を計算する */ /* 次の行 (row+1) を計算 */ /* ** この部分を完成させなさい */ } else { /* 行が最大を越えたので.. */ /* やる事は何もない */ } } /* * update_csv */ void update_csv ( char *in_file, char *out_file ) { s_load_csv ( in_file ); /* 第一引数のファイルからデータを入手 */ sum_all_row ( 0, 10 ); /* 0 列目から 10 列分の総和を計算 */ /* 計算結果を第二引数のファイルに保存 */ /* ** この部分を完成させなさい */ } /* * main */ int main ( int argc, char *argv[] ) { if ( argc == 3 ) { /* 引数の個数が 2 ( = 3-1 ) の時 */ update_csv ( argv[1], argv[2] ); /* 第一引数のファイルを変更して第二引数のファイルに */ } else { printf ( "ファイル名を二つ指定してください\n" ); } return 0; }
$ ./20191018-02-QQQQ.exe $
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/* * 20191018-03-QQQQ.c * * 関数 sin(x) の区間 [0,π/4] の定積 * * コンパイル : * cc -I ~/c/include -c 20191018-03-QQQQ.c * cc -o 20191018-03-QQQQ.exe 20191018-03-QQQQ.o * 実行 : * ./20191018-03-QQQQ.exe * */ #include <stdio.h> #include <math.h> /* 数学的関数 sin を利用するので.. */ #include "s_input.h" #include "s_print.h" /* * リーマン積分を利用する */ #define FRACTIONAL 1000 /* 区間の等分数 */ /* * f(x)=sin(x) */ double f(double x) { /* * 引数 x に対して、x の 正弦値 sin(x) を値として返す関数 */ /* ** この部分を完成させなさい */ } /* reman_sum ( int i, int n, double min, double max ) S_i 〜 S_{n^1} の和を計算する */ double reman_sum ( int i, int n, double min, double max ) { if ( i < n ) { /* まだ計算が必要 */ /* 注目している短冊の面積と、残りの部分の面積の和を計算する */ /* ** この部分を完成させなさい */ } else { /* もう、全て計算した */ return 0.0; /* 残る結果は 0 になる */ } } /* * リーマン積分 * * 関数の積分値が、小さな幅の短冊の面積の和で近似できる事を利用 * * solove_reaman ( double min, double max ) * */ double solve_reman ( double min, double max ) { /* min から max までを積分 基本は reman_sum に任せる */ return reman_sum ( 0, FRACTIONAL, min, max ); } /* * main 関数 */ int main ( void ) { s_print_string ( "関数 f(x)=sin(x) を区間[0,π/4]で数値定積分する。\n" ); s_print_string ( "リーマンの定義に従って計算した答えは : " ); /* ** この部分を完成させなさい */ s_print_string ( "になりました。\n" ); s_print_string ( "解析的な計算の結果は 1-√2/2 なので、誤差は " ); s_print_double ( solve_reman ( 0.0, M_PI/4.0 ) - (1.0-sqrt(2.0)/2.0) ); s_print_string ( " になり、ほぼ答えに近い事がわかります\n" ); return 0; }
$ ./20191018-03-QQQQ.exe 関数 f(x)=sin(x) を区間[0,π/4]で数値定積分する。 リーマンの定義に従って計算した答えは : 0.292616になりました。 解析的な計算の結果は 1-√2/2 なので、誤差は -0.000278 になり、ほぼ答えに近い事がわかります $