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20031212 (2003/12/12)
Ver. 1.0

2003年12月12日
栗野 俊一
kurino@math.cst.nihon-u.ac.jp
http://edu-gw2.math.cst.nihon-u.ac.jp/~kurino/2003/ccna-ex/ccna-ex.html
情報通信ネットワーク論(演習)2003/12/12 の資料

目次

目的

この演習の目的は通りです。

Broadband Routerの構築(復習)

Linux Boxを利用して、Broadband Routerとして利用できるようにします。

Broadband Routerの機能は次のようになります。

独自Domain Name Serverの構築(新規)
独自Domainを運用する場合のname serverの設定方法を学びます。
Mail Serverの構築(新規)
Mail Serverを作ります。

Broadband Router の構築

実験ネットワーク

次のようなNetworkを構築する。

            Internet      [Global]
               |       192.168.3.0/26
        >------+----------------<
               |
               BBRouter
            [192.168.1.1]
               |
        >------+----------------<
               | 192.168.1.0/24
            [192.168.1.2]
              PC
                             [Private]

BroadBand Router の設定

復習として、次の資料を参照しながら、BBRouterの設定をしてください。

BroadBand Router の実験

Private Networkにwindows pcを継ぎ、問題なくweb参照できるかどうか確認しなさい。

Name Server

Local のみ有効な Domain Server

Domain の決定

次のような新しいDomainを作成し、そのDomainのName Serverを作る。

  1. XXXXの部分は、各自、自分で決める。例えば、自分の苗字(僕の場合はkurino )などにしても良いだろう。
  2. 純粋にlocal domainで良ければ、何にしてもよい。(例えば、kurnio.homeなど..)。しかし、次のように、他の処からも引けるようにするには、既存のdomain (この場合は、private.media.cst.nihon-u.ac.jp )のsubdomainとして設定する必要がある。

domain file の作成

domain毎にdomain固有のD.B. File ( XXX.pos )を作成し、/var/namedの下に置きます。

例えば、ファイル、XXXX.posとして、次のような内容を設定します。

@       IN      SOA     hYY.private.media.cst.nihon-u.ac.jp. gZZZZZZ.edu.cst.nihon-u.ac.jp.  (
                                20031212001      ; Serial
                                36000   ; Refresh
                                3000    ; Retry
                                3600000 ; Expire
                                3600 )  ; Minimum
        IN      NS      hYY.private.media.cst.nihon-u.ac.jp.

h001	IN	A	192.168.1.1
h002	IN	A	192.168.1.2

ここで、大文字の部分に関係しては次のようにします。

  1. この部分は、管理者のe-mail addressを書きます。ただし、@を.に変更します。

domain の割り当て

/etc/named.confの最後の処に、次のような行を追加しましょう。

zone "XXX.private.media.cst.nihon-u.ac.jp" IN {
	type master;
	file "XXX.pos";
};

更に、/etc/resolv.confを削除し、namedを再起動します。

実験

Clientから、h001.XXX.private.media.cst.nihon-u.ac.jpが引けることを確認しましょう( pingしてみる.. )。

逆に、互いには、XXX Domainが引けないことも確認しましょう。

DNSをテストするのであれば、次のようにdigコマンドを使います。

dig h1.private.media.cst.nihon-u.ac.jp -q=a

これは、h1.private.media.cst.nihon-u.ac.jpのAレコード(4)を検索しています。つまり、IP Addressを検索します。

同様に、

dig media.cst.nihon-u.ac.jp -q=mx
dig media.cst.nihon-u.ac.jp -q=ns

などのようにして、media.cst.nihon-u.ac.jpのMXレコード(つまり、Mail Server )や、NSレコード( Domain Server )を検索することができます(5)

  1. -q=aは省略可能です。
  2. 詳しくはman digの事。

Global な domain server

設定

Globalなdomain serverを作るには、上位のServerの設定(6)が必要です。

僕に、Domain Nameと外側のInterfaceのIP Address ( 192.168.3.YYのはず)を伝えてください。設定を行います。

その設定が済めば、他の場所からでも、XXX.private.media.cst.nihon-u.ac.jpが引けるようになります。

  1. XXX.private.media.cst.nihon-u.ac.jpの上位は、最初(最左)の単語を取り除いたdomain nameの管理Serverなので、private.media.cst.nihon-u.ac.jpのServerとなります。これの管理者(つまり栗野)に連絡すればよいわけです。

    もし、自分で、XXXX.comを取った場合は、comのName Serverの管理者に連絡することになります。

実験

今度は、互いには、XXX Domainが引けることも確認しましょう。

Mail Server

DNS の必要性

Mail Serverが意味を持つのは、それがDomainに登録されている場合(7)のみです。

ですので、独自Domain用のMail Serverを運用するためには、Domain管理が必要になります。

  1. 外から、そのDomainへのMailを送るために、DNSを利用して、そのDomainのMail Server検索されます。したがって、DNSにデータがなければ、Mailを送ることができなくなるわけです。

DNS の設定

先のDNSの設定ファイル( /var/named/XXX.pos )の次の行の直後に

        IN      NS      hYY.private.media.cst.nihon-u.ac.jp.

次のような追加しましょう。

        IN      MX   100     hYY.private.media.cst.nihon-u.ac.jp.

これは、このDomainのMail ServerをhYY.private.media.cst.nihon-u.ac.jp.と指定したことになります( MXの設定)。

また、変更されたことを他のServerに伝えるために、Serial Numberも変更しましょう(8)

変更後、namedを再起動します。

/etc/rc.d/init.d/named stop
/etc/rc.d/init.d/named start
  1. 「内容を変えたらSerial Numberも増やす」は、鉄則です。今回の場合は、「日付+番号」となっているので、番号の部分を1増やせば良いでしょう。

    以下、変更を加える度に、数値を増やしましょう。

/etc/sendmail.cf

DNSを設定すれば、domain名を指定するだけで、e-mailがserverまで、届くことになります。

しかし、serverは、自分がそのe-mailを受け取ってよいかどうかを判断する必要があります。

一般に、sendmailは、自分宛のe-mailは受け取りますが、それ以外は、転送しようとします。

自分がxxx.private.media.cst.nihon-u.ac.jp domainのmail serverであり、root@xxx.private.media.cst.nihon-u.ac.jp宛のe-mailを処理するには、そのmail serverがxxx.private.media.cst.nihon-u.ac.jp domainのmailを受け取るようにする必要があります。

そこで、/etc/sendmail.cw(9)に、

xxx.private.media.cst.nihon-u.ac.jp

の一行を追加します。これによって、このmail serverは、xxx.private.media.cst.nihon-u.ac.jp domain宛のe-mailを処理することになります。

  1. このファイルの名前は、Distributionの違いや、versionによって、異る可能性があります。

    より、具体的には、"grep '^Fw /etc/sendmail.cf'"で出力された行の、"Fw"の後のファイル名を利用します。

sendmail

後は、sendmailを起動するだけです。

/etc/rc.d/init.d/sendmail start

実験

root@XXX.private.media.cst.nihon-u.ac.jp宛にe-mailを送ってみましょう。

互いにe-mailが送れることも確認しましょう。