この演習の目的は次の四つです。
今回の実習では、CISCO RouterをRouterとして利用するための方法を学びます。
まず、CISCO間をV.35 Cableで接続する方法を学びます。このために、次のようなNetworkを構成します。
Network Name | Network Address | Subnet Mask |
---|---|---|
Network 2 [WAN] | 192.168.2.0 | 255.255.255.0 (/24) |
Hostは、零台、Router (CISCO)は二台です。なお、このNetworkでは、Name Serverが存在しないので、Name Serverは、設定しません。
また、Routerには、Default Gatewayは、設定しません(図中ではN/Aで表現している。)。
Host Name | Interface | IP Address | Subnet Mask | Default Gateway |
---|---|---|---|---|
CISCO-U (2500) | s1 : Serial 1 (DCE) | 192.168.2.3 | 255.255.255.0 (/24) | N/A |
CISCO-V (2500) | s0 : Serial 0 (DTE) | 192.168.2.4 | 255.255.255.0 (/24) | N/A |
CISCO-U s1:[192.168.2.3] (DCE) | Netwrok 2 >----------------------+------------< | 192.168.2.0/24 [WAN] s0:[192.168.2.4] (DTE) CISCO-V
+------------+ | | s1:192.168.2.3 | CISCO-U +------------------+ | |(Serial Cable:DCE)| +------------+ | +---+ | +++ | | (V.35 Connecter) +++ | +---+ +------------+ | | | s0:192.168.2.4 | | CISCO-V +------------------+ | |(Serial Cable:DTE) +------------+
CISCOの設定は、三回目の手動設定
の所を参考にしてください。
CISCOで、Host Nameを設定するには、次の設定を行うだけです。
hostnam 設定したい名前
これによって、プロンプトの所に表示されるHost Nameが変化します。自分のCISCOに適切な名前をつけてあげて下さい。
また、IP Address, Subnet Maskは、表2.1.1.2[実験 1 の Host の情報]を参照してください。
なお、Default Gateway, Name Serverの設定は、今回は行いません。
注意点としては、CISCO 2500 Routerは、一つのEthernet Interface ( Ethernet 0 )と二つのSerial Interface ( Serial 0, Serial 1 )を持つということです。
もちろん、EthernetとSerialでは、接続可能な通信Media (つまり、1層:物理層, 2層:論理層)が異なりますので、注意してください。
また、Serial 0とSerial 1では、機能的に差は全くありませんが、今回の実験では、見通しよくするために、次のようなルール(1)で、設定を行っています。
上記を表にまとめると、以下のようになります。
I/F Number | DCE/DTE | IP Address | |
---|---|---|---|
上のCISCO | 1 | DCE | 小さい |
下のCISCO | 0 | DTE | 大きい |
以下、個々の設定になります。
ルールにしたがって、Serial 1に接続(2)します。Serial 1は、DCEなので、次の設定が余分に必要(4)であることに注意してください。
interface serial 1 clock rate 64000
このclock rate 68000
という設定は、Serial Cable上での接続速度の設定を意味し、ここでは、その速度を64000 (いわゆる64Kbps )に設定(5)しています。
それ以外では、Ethernet 0が、Serial 1に変更された程度で、後は、三回目と同じです。
interface Serial 1 ip address 192.168.2.3 255.255.255.0 clock rate 64000 no shutdown
CISCO-U#config terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. CISCO-U(config)#interface serial 1 CISCO-U(config-if)#ip address 192.168.2.3 255.255.255.0 CISCO-U(config-if)#clock rate 64000 CISCO-U(config-if)#no shutdown CISCO-U(config-if)#^Z CISCO-U#
ルールにしたがって、Serial 0に接続します。Serial 0は、DTEなので、単にIP Address/Subnet Maskを設定するだけです。
従って、Ethernet 0が、Serial 0に変更された程度で、後は、三回目と同じです。
interface Serial 0 ip address 192.168.2.4 255.255.255.0 no shutdown
CISCO-U#config terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. CISCO-U(config)#interface serial 0 CISCO-U(config-if)#ip address 192.168.2.4 255.255.255.0 CISCO-U(config-if)#no shutdown CISCO-U(config-if)#^Z CISCO-U#
このようなルールは恣意的なものでしかなく、このようなルールを守ることは、技術的には全く意味がありません(つまり、ルールを守らなくても、接続は問題なくできる。)。
しかし、このようなルールを決めることによって、見通しが良くなることも多々あります。
特に、技術上、複数の選択枝があり、どちらを選んでも良い( Serial 0と1、どちらを利用するか、DTEとDCE、どちら側につけるか、IP Address、何をつけるか)場合に、常に、一方を選ぶと決めて置けば、迷わずに済みますし、また、誤まって接続や設定をしてしまった場合に、「このルールに違反していないか」という、より明確な方法で確認ができるという点にメリットがあります。
もちろん、どのようなルールにするかは、自由ですが、大事なことは、なんらかの形であれ、「ルールを決め、それを守る」という考え方が非常に重要になります。
もちろん、このようなルールが適用できな場合もあり(例えば、CISCO 1600はどうする? )その場合も、現存のルールをあまり壊さない形で、導入すると良いと思います。
えっ?じゃあ、「どんなルールにするかを決めるルールは何か?」って?それは、「最初に習ったルールを自分のルールにしてしまう」ではないでしょうか? (かくして、ここにもまた、新しい流派が...)。
CISCOのSerialのCable並びに、コネクタは、当然のことながら、逆挿し防止(上下がある)になっています。
ようく、コネクタの形を見ると、台形の形をしていて、当然、上と下で横幅が違うのですが...
どうも、上下の横幅にあまり差がないためか、不注意にも、上下逆に挿しても、無理やり挿し込むと、挿せてしまう!!のです...。
もちろん、この場合には、「通信できない!!」と大騒ぎになるわけですが..
まあ、「ケーブル類はやさしく扱おう」ということでしょうか..
現場では、DCE Cableを利用することは稀だと考えてください。
一般に、Serial Cableは、WAN接続のために用いられ、その場合はDTE Cableを利用します。従って、clock rateの設定も行いません(3)。
CCNAでDCE Cableを用いるのは、実験室でWANを準備するのは(金額的に)難しいので、(安価な) DCE Cableの利用(V.35 Cross)で実現しているわけです。
clock rateの後に、
?と入力すると選択可能な速度の表が表示されるので、試してみましょう。
この状態で、pingを行うと次のような結果になるはずです。実際にCISCO-U/Vから、Pingを行って、このような結果になることを確かめなさい。
From / To | CISCO-U | CISCO-V |
---|---|---|
CISCO-U | OK | OK |
CISCO-V | OK | OK |
CISCOのSrial接続ができればOkeyということです。
実験2では、実験1加え、EthernetのNetworkを加え、3つのNetworkを結びます。
構成としては、EternetのNetwork 1, 3と、そこに、Windows-A/Bを実験1のNetworkに追加した形になっています。
Network Name | Network Address | Subnet Mask |
---|---|---|
Network 1 [LAN] (新規追加) | 192.168.1.0 | 255.255.255.0 (/24) |
Network 2 [WAN] | 192.168.2.0 | 255.255.255.0 (/24) |
Network 3 [LAN](新規追加) | 192.168.3.0 | 255.255.255.0 (/24) |
Host Name | Interface | IP Address | Subnet Mask | Default Gateway |
---|---|---|---|---|
Windows-A (新規追加) | N/A | 192.168.1.1 | 255.255.255.0 (/24) | 192.168.1.2 |
Windows-B (新規追加) | N/A | 192.168.3.6 | 255.255.255.0 (/24) | 192.168.3.5 |
CISCO-U | ethernet 0 | 192.168.1.2 | 255.255.255.0 (/24) | N/A |
Serial 1 | 192.168.2.3 | 255.255.255.0 (/24) | N/A | |
CISCO-V | ethernet 0 | 192.168.3.5 | 255.255.255.0 (/24) | N/A |
Serial 0 | 192.168.2.4 | 255.255.255.0 (/24) | N/A |
Windows-A [192.168.1.1] | Network 1 [LAN] >-------+--------------+------------< | 192.168.1.0/24 e0:[192.168.1.2] CISCO-U s1:[192.168.2.3] | Network 2 [WAN] >-------+--------------+------------< | 192.168.2.0/24 s0:[192.168.2.4] CISCO-V e0:[192.168.3.5] | Network 3 [LAN] >-------+--------------+------------< | 192.168.3.0/24 [192.168.3.6] Windows-B
+------------+ | | | | 192.168.1.1 | Windows-A +------------------+ 192.168.1.0/24 | | (10Base-T) | +------------+ +------------+ | | | +---+ | | | | Hub/Switch | +---+ | +------------+ | | | | | e0:192.168.1.2 | +------------+ | +------------------+ | | (10Base-T) | CISCO-U | | | s1:192.168.2.3 | +------------------+ | |(Serial Cable:DCE)| +------------+ | +---+ | +++ | | (V.35 Connecter) +++ | +---+ +------------+ | | | s0:192.168.2.4 | | +------------------+ | |(Serial Cable:DTE) | CISCO-V | | | e0:192.168.3.5 | +------------------+ 192.168.3.0/24 | | (10Base-T) | +------------+ +------------+ | | | +---+ | | | | Hub/Switch | +---+ | +------------+ | | | | | 192.168.3.6 | +------------+ | +------------------+ | Windows-B | (10Base-T) | | +------------+
CISCO-U/Vの設定は、実験2に、Ethernetの設定を追加します。
IP Address, Subnet Maskは、表2.2.1.2[実験 2 の Host の情報]を参照します。
interface ethernet 0 ip address 192.168.1.2 255.255.255.0 no shutdown
CISCO-U#config terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. CISCO-U(config)#interface ethernet 0 CISCO-U(config-if)#ip address 192.168.1.2 255.255.255.0 CISCO-U(config-if)#no shutdown CISCO-U(config-if)#^Z CISCO-U#
interface ethernet 0 ip address 192.168.3.5 255.255.255.0 no shutdown
CISCO-V#config terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. CISCO-V(config)#interface ethernet 0 CISCO-V(config-if)#ip address 192.168.3.5 255.255.255.0 CISCO-V(config-if)#no shutdown CISCO-V(config-if)#^Z CISCO-V#
この状態で、pingを行うと次のような結果になるはずです。実際にWindows-A/BやCISCO-U/Vから、Pingを行って、このような結果になることを確かめなさい。
From / To | Windows-A | CISCO-U (e0) | CISCO-U (s1) | CISCO-V (s0) | CISCO-V (e0) | Windows-B |
---|---|---|---|---|---|---|
Windows-A | OK | OK | OK | NG | NG | NG |
CISCO-U | OK | OK | OK | OK | NG | NG |
CISCO-V | NG | NG | OK | OK | OK | OK |
Windows-B | NG | NG | NG | OK | OK | OK |
実験2の結果は、前回の実験 3と同様な形になっています。
つまり、以下のようなまとめ方ができます。
逆に、それ以外のパターンは通信できないわけで、この理由はもちろん、Routing Tableの内容が不十分だからです。
ということで、Routing Tableの設定を行ってみることにしましょう。
実験2では、CISCO-Vが、Network 3のことを知らなかったり、あるいは、CISCO-Uが、Network 1のことを知らなかったために、通信がうまく行きませんでした。
そこで、CISCO-U/Vに、それぞれNetwork 3/1のことを教えてやれば、通信ができそうです。
今回の実験では、その設定方法を学びます。
実験3のNetworkは、実験2と同じですが、次のように、CISCO-UにNetwork 3のことを教えます。
これを、(static:静的) Routing の設定
と呼びます。
ip route 192.168.3.0 255.255.255.0 192.168.2.4
CISCO-U#config terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. CISCO-U(config)#ip route 192.168.3.0 255.255.255.0 192.168.2.4 CISCO-U(config)#^Z CISCO-U#
この状態で、pingを行うと次のような結果になるはずです。実際にWindows-A/BやCISCO-U/Vから、Pingを行って、このような結果になることを確かめなさい。
From / To | Windows-A | CISCO-U (e0) | CISCO-U (s1) | CISCO-V (s0) | CISCO-V (e0) | Windows-B |
---|---|---|---|---|---|---|
Windows-A | OK | OK | OK | NG | NG | NG |
CISCO-U | OK | OK | OK | OK | OK (変更点) | NG |
CISCO-V | NG | NG | OK | OK | OK | OK |
Windows-B | NG | NG | NG | OK | OK | OK |
ここで、変化したのは、ping的には、「CISCO-Uから、CISCO-Vのe0側まで」ですが、tracerouteの結果(特に、tracertをWindows-AからWindows-Bに行った場合)が変化していると思います。
直感的には、Windows-AからCISCO-Vへのpingも通りそうな気もしますが、実際には、行きはOkeyでも、帰りが駄目なので、pingが通らないわけです。
もし、上記のことが確認したら、同様にCISCO-Vに設定を加えてみましょう。うまく行けば、Windows-A/B間での通信も可能なはずです。
Routing Tableの設定に関して、二週目ですので、ある程度、勘が掴めてきたのではないかと思います。
そこで、ちょっと、複雑なNetworkにTryしてみることにしましょう。基本的には、上記の演習の延長で、それ程新しいことはありませんが、コマンドの設定としては、「既存の設定の取り消し方法」が追加されます。
この実験では、4台のCISCOと4台のWindows PCをつなぐので、実験1,2,3の二つGroupを一つにして行うと良いでしょう。
Network Name | Network Address | Subnet Mask |
---|---|---|
Network 1 [LAN] | 192.168.1.0 | 255.255.255.0 (/24) |
Network 2 [LAN] | 192.168.2.0 | 255.255.255.0 (/24) |
Network 3 [LAN] | 192.168.3.0 | 255.255.255.0 (/24) |
Network 4 [LAN] | 192.168.4.0 | 255.255.255.0 (/24) |
Network 5 [WAN] | 192.168.5.0 | 255.255.255.0 (/24) |
Network 6 [WAN] | 192.168.6.0 | 255.255.255.0 (/24) |
Network 7 [WAN] | 192.168.7.0 | 255.255.255.0 (/24) |
Network 8 [WAN] | 192.168.8.0 | 255.255.255.0 (/24) |
Host (Windows PC)は四台、Router (CISCO)も四台です。
ここでは、IP Addressの付け方の規則が変わっています。ここでのIP Address/Network Addressの付け方は、次の規則に従いました。
Network-XXXのNetwork Addressは、192.168.XXX.0/24とする。XXXは、まず、LAN側に1から4を付け、更にWANに、5から8をつける。
従って、Network-5のNetwork Addressは、192.168.5.0/24となる。
Windwos-XXXのIP Addressは、192.168.YYY.YYY、default gateway addressは、192.168.YYY.ZZZとする。
ただし、YYYは、XXXがAの時1, Bの時2,..とし、ZZZは、XXX + 4とする。
従って、Windows-BのIP Addressは、192.168.2.2 ( YYY : B→2 )、default gatewayは、192.168.2.6 ( ZZZ : 2 + 4→6 )となる。
CISCO-XXXは、e0, s0, s1の三つのInterfaceを持つ。原則として、CISCO-XXXには、192.168.YYY.ZZZという形のIP Addressが付くが、ZZZは、XXXがUの時5, Vの時6, ..とする。また、YYYの方は、e0の時にZZZ - 4、s1の時はZZZと同じとし、s0の時は原則ZZZ - 1であるが、CISCO-Uだけは8とする。
従って、CISCO-WのIP Addressは、e0が192.168.3.7 ( ZZZ : W→7, YYY : 7 - 4→3 )、s1が、192.168.7.7, s0が、192.168.6.7 ( YYY : 7 - 1→6 )となる。
上記の規則に従って、IP Addressを振ると、以下のようになります。
Host Name | Interface | IP Address | Subnet Mask | Default Gateway |
---|---|---|---|---|
CISCO-U | e0 : ethernet 0 | 192.168.1.5 | 255.255.255.0 (/24) | N/A |
s0 : Serial 0 (DTE) | 192.168.8.5 | 255.255.255.0 (/24) | N/A | |
s1 : Serial 1 (DCE) | 192.168.5.5 | 255.255.255.0 (/24) | N/A | |
CISCO-V | e0 : ethernet 0 | 192.168.2.6 | 255.255.255.0 (/24) | N/A |
s0 : Serial 0 (DTE) | 192.168.5.6 | 255.255.255.0 (/24) | N/A | |
s1 : Serial 1 (DCE) | 192.168.6.6 | 255.255.255.0 (/24) | N/A | |
CISCO-W | e0 : ethernet 0 | 192.168.3.7 | 255.255.255.0 (/24) | N/A |
s0 : Serial 0 (DTE) | 192.168.6.7 | 255.255.255.0 (/24) | N/A | |
s1 : Serial 1 (DCE) | 192.168.7.7 | 255.255.255.0 (/24) | N/A | |
CISCO-X | e0 : ethernet 0 | 192.168.4.8 | 255.255.255.0 (/24) | N/A |
s0 : Serial 0 (DTE) | 192.168.7.8 | 255.255.255.0 (/24) | N/A | |
s1 : Serial 1 (DCE) | 192.168.8.8 | 255.255.255.0 (/24) | N/A | |
Windows-A | N/A | 192.168.1.1 | 255.255.255.0 (/24) | 192.168.1.5 |
Windows-B | N/A | 192.168.2.2 | 255.255.255.0 (/24) | 192.168.2.6 |
Windows-C | N/A | 192.168.3.3 | 255.255.255.0 (/24) | 192.168.3.7 |
Windows-D | N/A | 192.168.4.4 | 255.255.255.0 (/24) | 192.168.4.8 |
+---------+ +---------+ |Windows-D| |Windows-A| +----+----+ +----+----+ |[4] |[1] | Network-4 | Network-1 >---+------------< >---+------------< | 192.168.4.0/24 | 192.168.1.0/24 | | |e0:[8] |e0:[5] +-----------+-----------+ +-----------+-----------+ | CISCO-X | | CISCO-U | +---+---------------+---+ +---+---------------+---+ |s1:[8] |s0:[8] |s1:[5] |s0:[5] | | | | | | Network-8 | | | >---+---------------+---< | | 192.168.8.0/24 | | Network-7 | Network-5 >---+---------< >---+---------< | 192.168.7.0/24 | 192.168.5.0/24 | | | Network-6 | | >---+---------------+---< | | | 192.168.6.0/24| | | | | | |s0:[7] |s1:[7] |s0:[6] |s1:[6] +---+---------------+---+ +---+---------------+---+ | CISCO-W | | CISCO-V | +-----------+-----------+ +-----------+-----------+ |e0:[7] |e0:[6] | | | Network-3 | Network-2 >---+------------< >---+------------< | 192.168.3.0/24 | 192.168.2.0/24 |[3] |[2] +----+----+ +----+----+ |Windows-C| |Windows-B| +---------+ +---------+ 【凡例】Interface の後の[XX] は、 そのInterface の IP Address の4 つ目の数値を表している。 ( AA.BB.CC.XX の XX の部分。 AA.BB.CC は、その Interface が接続している Network の address である。) 例えば、CISCO-V のe0 の[5]は、 192.168.2.5 のことであり、 CISCO-W のs1 の[7] は、 192.168.6.7 を、それぞれ表し ている。
設定に関しては、原則として、これまで紹介した方法で良いのですが、今回の場合、既に設定済みの設定を新たに変更し直す必要があります。
CISCOの設定をし直す場合、基本的な考え方は、単に、その設定を取り消し、その後、もう一度、新しい設定をするというだけです。
以下は、設定の取り消し方の説明です。
普通にinterface XXとした後に、no YY (YYは設定命令)とする。
例えば、現在、CISCO-Uのinterface ethernet 0に、ip address/subnet maskが192.168.1.2/255.255.255.0と設定されており、これを、192.168.1.5/255.255.255.0に変更するには、次の設定(7)(8)を行う。
interface ethernet 0 no ip address 192.168.1.2 255.255.255.0 ip address 192.168.1.5 255.255.255.0
CISCO-U#config terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. CISCO-U(config)#interface ethernet 0 CISCO-U(config-if)#no ip address 192.168.1.2 255.255.255.0 CISCO-U(config-if)#ip address 192.168.1.5 255.255.255.0 CISCO-U(config-if)#^Z CISCO-U#
単に、no YY (YYは設定命令)とする。
例えば、現在CISCO-Uに、static routingとして、192.168.3.0/24宛てが192.168.2.4とされているとします。
これを取り消し、新たに、192.168.3.0/24宛てを192.168.5.6に、192.168.7.0/24宛てを192.168.8.8宛てと、二つのstatic routerを追加する場合(実際は、もっと多くの設定が必要です。なぜなら、networkは、8個ですが、CISCO-Uが直接繋がっているNetworkは、3個しかないので、残りの8 - 3 = 5個Networkに対してのip route設定が必要になります。)は、次のような設定(9)を行う。
no ip route 192.168.3.0 255.255.255.0 192.168.2.4 ip route 192.168.3.0 255.255.255.0 192.168.5.6 ip route 192.168.7.0 255.255.255.0 192.168.8.8
CISCO-U#config terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. CISCO-U(config)#no ip route 192.168.3.0 255.255.255.0 192.168.2.4 CISCO-U(config)#ip route 192.168.3.0 255.255.255.0 192.168.5.6 CISCO-U(config)#ip route 192.168.7.0 255.255.255.0 192.168.8.8 CISCO-U(config)#^Z CISCO-U#
具体的な個々の設定に関しては、自分で考えてみましょう。全てのPC間で通信ができればOkeyとします。
no shutdown設定が含まれていないのは、実は、shutdownの取り消しの設定が、no shutdownだったからです(だから、もちろん、shutdownとしてから、再び、shutdownとしても良い)。
ただし、念のため、全てのinterfaceを一度、shutdownし、ip addressなどの再設定を行った後に、再び、no shutdownするというのは、手間はかかるが、間違いのない方法ではある。